2015年9月23日水曜日

無敵の太陽

主要マスメディアでは解説されない政治問題・文化・社会現象などを論評する。固定観念では分からない問題を黒木頼景が明確に論ずる。

2015年05月

ターミネーターが抹殺するアメリカ文化 / 人種混淆のハリウッド映画

人種的多様性は嫌だ

Star Wars Episode 4










   今年2015年は、ヒット・シリーズ映画の続編が公開されるので楽しみだが、予告編を見ると少々がっかりする。『ターミネーター・ジェネシス (Terminator Genesys)』と『スター・ウォーズ/フォースの覚醒(Satr Wars Episode VII: The Force Awakens)』が制作されたそうだが、そのキャスティングが人種的配慮に基づくので魅力が半減しそうだ。高い興行収益を望む映画会社としては、一人で も多くの観客を取り込みたいから、あらゆる人種・民族を引きつける役者陣にしたかったのだろう。西欧系俳優ばかりでは、有色人種が興味を示さないかも、と 怖れるあまり、かえって特徴の無い地味な出演者になってしまった。

Arnold_Schwarzenegger 2James Cameron 1Linda Hamilton 1








(左:アーノルド・シュワルツネッガー/中央:ジェイムズ・キャメロン/右:サラ役のリンダ・ハミルトン)

   『ターミネーター』はパート2で止めておけば良かった。低予算で作ったパート1が、予想以上にヒットしたため、配給会社は大喜び。ジェイムズ・キャメロ ン(James Cameron)監督は一躍ハリウッド界の巨匠になってしまった。ボディー・ビルダー上がりのアーノルド・シュワルツネッガー(Arnold Schwartzenegger)も、この作品で一挙に大スターになっている。何度撃たれても平然と立ち向かってくる、冷酷なサイボーグという設定が斬新 で、演技が下手なシュワルツネッガーであっても、その無表情がかえってプラスに転じ、役柄が妙に嵌まっていた。アメリカ人って複雑なストーリーよりも、単 純明快なアクション映画が好きなんだよねぇー。『デス・ノート』みたいな凝った漫画は、絶対に映画化されない。平均的アメリカ人はストーリーを追うことが できないし、巧妙なトリックが理解できないからだ。人々の知能がばらばらなアメリカでは、誰でも分かる勧善懲悪でハッピー・エンドの作品でなきゃ受けな い。悲惨な結末で終わってしまうフランス映画はヒットしないのだ。筆者が高校生の時好きだったフランス映画『隣の女(La Femme d'à côté)』は、不倫関係の女が男を殺して自殺するという悲しい結末だった。暗いエンディングだったから、アメリカでは全然話題にならなかったらしい。 もっとも、フランス映画じたいに興味が無いから当然なのだが。

Linda Hamilton 2Terminator John 4michael biehn1








(左:リンダ・ハミルトン/中央:エドワード・ファーロン/右:マイケル・ビーン)

   第1作目の『ターミネーター』は大ヒットするとは予想されていなかったから、共演者も無名の俳優がキャスティングされたのは周知の事実。サラ・コナー役 のリンダ・ハミルトン(Linda Hamilton)やカイル・リース役のマイケル・ビーン(Michael Biehn)なんか誰も知らなかった。映画会社も期待していなかったから、西欧系白人役者で問題なかったのだろう。それに制作されたのが1980年代前半 だったから、まだ多民族主義の圧力が弱かった。ハミルトンとビーンが共に金髪の白人で、ユダヤ人でなかったのは、成功すると期待されていないB級作品だっ たからだ。(ちなみに、リンダ・ハミルトンは後にキャメロン監督と結婚して、彼にとり第四番目の夫人となった。第三番目の夫人は、あのキャサリン・ビグ ロー監督である。) 予想外のヒット映画となった「ターミネーター」は、続編が制作され、サラの息子ジョン・コナーにエドワード・ファーロン(Edward Furlong)が抜擢された。彼は全くの新人で、キャメロン監督の目にとまったことで、いきなりスター。噂では、リンダ・ハミルトンの息子役をこなす人 物を探していたキャメロン監督は、エドワードの顔つきを見て気に入ったらしい。自然な親子に見える西歐人を起用したかったのだろう。もしキャメロン監督が ユダヤ人なら、シャイア・ラブーフ(Shaia LaBeouf)みたいなユダヤ人子役をキャスティングしたんじゃないか。スティーヴン・スピルバークみたいなユダヤ人監督は、もてあそぶ女優は西歐人で も、その肌に触れる男優はユダヤ人を使うことが多い。

Nick Stahl 1Christian-Bale 3Sam Worthington 1







(左:ニック・ストール/中央:クリスチャン・ベール/右:サム・ワーシントン)

   第2作目の『ターミネーター』は好評だったが、第3作目は期待したほどの興行収益を得られなかった。前作でジョン・コナーを演じたエドワード・ファーロ ンが堕落したので、代わりの俳優がニック・ストール(Nick Stahl)であった。しかし、ニックを見て日本のファンはガッカリした。銀幕に映ったニックの顔に何ら魅力が無かったのだ。やはり、俳優には何らかの オーラが必要なのだろう。パート3のストーリーも凡庸で、これといって意外な展開がなかったから、観客がボヤいたのも無理はない。期待が大きかった分、落 胆も大きかった。第4作の『ターミネーター(Salvation)』は監督が有名なマックGに替わり、ジョン・コナー役にクリスチャン・ベール (Christian Bale)が起用されたから、ヒットしそうな予感がした。ところが、いざ蓋を開けてみると、期待したほどの利益が上がっていない。ターミネーター役がサ ム・ワーシントン(Sam Worthinton)では、存在感が薄いし迫力に欠ける。やはりシュワルツネッガーが主役じゃないと、ターミネーターじゃないのだ。それに、カイル・ リース役がアントン・イェルチン(Anton Yelchin)じゃ、弱々しい印象を観客に与えてしまう。彼がカイルを演じると、どことなくキャラクターを損ねている気がしてならない。彼はロシア系ユ ダヤ人で、銃を持った勇敢な戦士役より、研究室の大学生といった役が似合いそうである。

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(左:ロバート・パトリック/中央と右イ・ビョンホン)

   待ちに待ったシュワルツネッガーが、ようやく知事の任期を終えて、ターミネーターに戻ってきたことは嬉しいが、第5作目の出演俳優が酷いのでまたもや ガッカリ。最も腹立たしいのは、液体金属型サイボーグのT-1000役を朝鮮人俳優のイ・ビョンホン(Lee Byung -hun)にしたことだ。第2作でロバート・パトリック(Robert Patrick)が演じていたサイボーグ役を、三流役者の朝鮮人にあてがうとは、多民族主義の弊害も甚だしい。端正な顔つきのパトリック氏が、冷酷な殺人 マシーンを見事に演じていたから、観客は映像に釘付けになった。しかも、パトリックとシュワルツネッガーが繰り広げる挌闘シーンには凄味と迫力がある。や はり役者には華がないと。それなのに、最新作では朝鮮人役者のイ氏が抜擢されて、T-1000のキャラクターが台無しである。まるでB級の香港映画みたい だ。彼を選んだ人物は誰なんだ? 確かに、監督のアラン・テイラー(Alan Taylor)が承諾したのだから、最終的には彼の責任だろう。しかし、つい邪推したくなる。もしかしたら、プロダクションの誰かが朝鮮人と癒着していた のではないか ? 朝鮮系俳優を有名にする任務をおびた誰かの指金だろう。普通の感覚でキャスティングしたとは思えない。余りにも酷すぎる。

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(左:レーナ・ヒーディ/中央:エミリア・クラーク/右:ジェイ・コートニー)

   イ・ビョンホンの起用だけではなく、カイル・リース役に抜擢されたジェイ・コートーニー(Jai Courtney)も魅力に欠ける俳優だ。『ダイハード(a Good Day to Die Hard)』で、ジョン・マクレーン(ブルース・ウィルス)の息子役を演じていたが、役と人物が合っていなかった。駄作に近い作品である。今回期待されて いる『ターミネーター・ジェネシス』は、第二作のリメイクだが、質を落とした新作に思えてくる。年を取ったシュワルツネッガーが現れるし、サラ・コナー役 を若手女優エミリア・クラーク(Emilia Clarke)が演じるから、全く別なキャラクターに見えてしまう。彼女より、レーナ・ヒーディ(Lena Headey)の方がましだ。彼女はテレビ版『サラ・コナー』に出演していたから、クラークより適任である。今やハリウッドは過去のヒット作をリメイクし て儲けることしか頭にない。作品の質より話題性で銭を稼ぐ事を優先しているのだ。したがって、キャスティングには、色々な人種を混ぜてより多くの民族を引 きつけようとする。たとえば、イ・ビョンホンを起用して、米国と韓国の朝鮮人客を呼び込もうとしているのだろう。馬鹿らしいが、大金を注ぎ込む作品だと、 制作費回収が大前提となってしまうのだ。

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(左:「リ・ジェネシス」でのアーノルド/中央:ロバート・パトリック/右:若き日のターミネーター)
ユダヤ人によるSF超大作


   第1作目の『スター・ウォーズ』も、やはり低予算映画で、ヒットするとは予想されていなかった。SF映画の『フラッシュ・ゴードン』見たいな作品を撮り たかったジョージ・ルーカスは、スター・ウォーズを完成させるまでに苦労をしたみたいで、歴史的な大ヒットに大喜び。多大な予算を用意できなかったから、 ヒットさせるために一番面白そうな第4エピソードを最初に映画化したそうだ。主役のマーク・ハミル(Mark Hamill)は無名俳優だったし、ハリソン・フォード(Harrison Ford)も大した俳優じゃなかった。キャリー・フィッシャー(Carrie Fisher)なんて『スター・ウォーズ』だけの女優だ。美人でもないフィシャーは、単なるユダヤ人女優で、他の作品に出演したって、レイア姫の印象が消 えなくて使いづらい。低予算の問題もありルーカスは有名俳優を使えなかったので、そのぶん自由に出演者を選べたのだろう。マーク・ハミルは素朴な白人青年 といった感じだったし、何と言ってもオビ・ワン・ケノビ役のアレック・ギネス(Alec Guiness)が光っていた。イギリス人俳優には実力派が多い。独特の雰囲気を醸し出すし、セリフ廻しも上手い。ギネス氏は映画『クロムウェル』で、国 王チャールズ1世を演じていたが、これがまた素晴らしかった。映画の中でギネス氏は国王の威厳を放ち、しゃべり方も上品でいかにも貴族らしいアクセントで 話している。名優ギネス氏は『アラビアのローレンス』でファイサル王子を演じたし、『戦場にかける橋』ではニコルソン隊長を演じていた。どちらも記憶に残 る演技である。ギネス氏を起用したのは、まさしく正解だった。ルーカス氏が慧眼(けいがん)を持っていたというより、役柄のイメージに合った俳優を適切に 選んだ結果である。制作会社からの妙なゴリ押しがない時は良い作品が生まれるものだ。

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(左:オビ・ワン・ケノビ役のアレック・ギネス/中央:英国王チャールズ1世役/右:ファイサル王子役)

   作品がドル箱になると、色々な思惑や圧力、要求が絡まってきて、藝術作品というより金の卵となってしまう。しかも、監督のルーカス氏が『スター・ウォー ズ』の権利をディズニー社に売り渡したのだ。あのユダヤ人マイケル・アイズナーの手に渡ってしまったら、どのように改造されるか誰だって想像がつくだろ う。銭の亡者によって名作がズタズタにされるのだ。ディズニー社だって、ユダヤ資本に身売りされたから、創立者のウォルト・ディズニー氏が大切にした理念 などゴミ箱行きである。フロリダ州のディズニー・ワールドではゲイ・パレードが開催されるし、『白雪姫』などの名作アニメは、多人種主義でメチャクチャに 改悪されてしまう。純粋に漫画を愛したディズニー氏は、子供に素晴らしい感動を与えることに夢中だった。しかし、世界戦略をとる経営陣からは、ディズニー 氏の嗜好は白人主義と受け取られ、、ヒスパニックや黒人、アジア人を無視していると判断されてしまった。いずれ、白雪姫やシンデレラは白人女性ではなく、 アフリカ系かヒスパニックになるかも知れない。白雪姫が黒雪姫なんてブラック・ジョークだ。王子様が黒い姫を見たら、キスをせずにそのまま通り過ぎてしま うだろう。永久に眠ったままのお姫様では、名作アニメではなく短編コントだ。シンデレラがインド人か支那人なら、お姫様に見えず、便所掃除の召使いみたい で、クーリー(苦力)と呼ばれてしまうだろう。

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(左:デイジー・リドリー/ジョン・ボイエ/アダム・ドライヴァー/右:ルピタ・ニョンゴ)

   新たな三部作の第1弾となる『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のキャスティングを見たらガッカリするというより、呆れて物が言えなくなる。レイ役に はイギリス人若手女優のデイジー・リドリー(Daisy Ridley)が起用されたが、ぱっとしない平凡な女性である。フィン役には黒人俳優のジョン・ボイエ(John Boyega)が抜擢された。これには黒人客を引きつけようとする意図がミエミエである。いかにも、ハリウッドらしい人選だ。黒人を主役級にして、「ちゃ んと人種的バランスをとっていますよ」、と観客にアピールしている。また、黒人女優だってしっかり出演している。ルピタ・ニョンゴ(Lupita Nyong'o)という女優は、メキシコ出身のケニア人である。オリジナル・メンバーのハリソン・フォードが出演するから話題を攫っているが、今回ハン・ ソロの息子らしいカイロ・レン役を、アダム・ドライヴァー(Adam Driver)が演じるようだ。一体、どんな頭をした奴がキャスティングの責任者なんだ?  以前このブログで紹介した『ガールズ』に出演していた俳優だが、こんな人物が主要キャラクターを射止めるなんて昔なら考えられない。

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(左:アダム・ドライヴァー/右:ゴラムの動きを演じたアンディー・サーキス)

   人種の多様性を重視するスター・ウォーズでは、さらに異質な肉体を持った俳優を起用している。オスカー・アイザック(Oscar Isaac)はガテマラ出身の俳優だし、アンディ-・サーキス(Andy Serkis)はアルメニア系イラク人を父に持つ役者だ。彼の容姿は中東アジア人らしくても、国籍はブリテンとなっている。サーキス氏は人気映画『ロー ド・オブ・ザ・リング』でゴラム(Gollum)を間接的に演じていたから、日本でもよく知られているだろう。今回のスター・ウォースで一番ましな役者と いったら、マックス・フォン・シドー(Max von Sidow)くらいである。彼はスウェーデン出身の名優で、あの『エクソシスト』でメリン神父を演じた人物だ。アレック・ギネス見たいなオーラを持つ俳優 で、唯一名作にふさわしい役者である。

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(左:マックス・フォン・シドー/ハリスン・フォード/アンディー・サーキス/右:オスカー・アイザック)

   最新作のスター・ウォーズで注目すべき点は、監督がジョージ・ルーカスからユダヤ人監督のジェフリー・J・エイブラム(Jeffrey Jacob Abrams)に替わったことだ。ユダヤ人制作者の特徴は、まず同胞のユダヤ系役者を優先し、その次ぎに人種的構成を考えることにある。西欧系白人の国で あったアメリカを、意識的あるいは無意識的に嫌い、宿主の人種意識を変革しようとするのだ。しかし、その時には自らの欲望を混ぜながら破壊しようとする。 例えば、西欧系白人男性には、冷血漢や犯罪者、裏切者、頑固者といった役柄を割り当てる。白人俳優には変態とか、黒人を差別する偏見の持ち主、上流階級の 名士だが麻薬使用者といった役を命じる。ユダヤ人の俳優には、女にもてる優しい紳士、各人種を平等に扱う正義漢、弱者を救う弁護士、権力に立ち向かう刑 事、米国を助けるイスラエル諜報員、といった現実とは違う役柄を創作する。しかも、さえないユダヤ人が金髪の北欧女性と恋に落ちる設定だったりする。アメ リカ白人が怒り出すのは、映画の中で美しい白人娘と黒人をセックスさせることだ。例えばTVドラマの『アロー』が挙げられる。しかし、ユダヤ人女性と黒人 男性の不倫とか、アラブ人女性とユダヤ人男性のセックスとかはほとんど無い。ユダヤ人は意図的な嫌がらせを、娯楽作品の中に混ぜてしまうのだ。

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(左:ダコタ・ファニング/右:ドリューバリモア)

   ユダヤ人監督には、西歐人男性を貶めようとする感情と、高嶺の花たる西欧系女性を好む傾向がある。ユダヤ人は白人娘に憧れを抱くが、彼女の父親は異質な 種族の男を排斥しようとする。1960年代までのアメリカでは、ユダヤ人などは家に招いて食事をするような人間ではなかった。テキサスやジョージアなどの 白人酒場に、ユダヤ人がのこのこ入って行くようなことはなかったようだ。ホテルだってユダヤ人が宿泊すると格が落ちるので断る場合が多かった。だから、ユ ダヤ人は白人の男どもに敵意を抱いていたのである。そんな訳で、ユダヤ人監督は、映画の中で自分の復讐心を満たすため、南部白人を愚弄するような場面を作 るのだ。『CSI』や『クリミナル・マインド』を観ればわかる。スティーブン・スピルバーグの映画を注意深く観ていると、ユダヤ人同胞に対する贔屓(ひい き)と北欧系少女に対する好みが分かるだろう。もっとも、商売だから映像を華やかにし、作品を魅力的にするため、わざと起用していたのかも知れない。映画 『ET』では金髪の名子役ドリュー・バリモア(Drew Barrymore)を使い、TVドラマ『テイクン(Taken)』では可愛らしいダコタ・ファニング(Dakota Fanning)を登用していた。大人の女優でもキャサリン・モリス(Kathryn Morris)を連続して使っていたから、お気に入りの女性だったのかも知れない。実生活では、『インディアナ・ジョーンズ』に出演していたケイト・キャ プショー(Kate Capshaw)と結婚していた。

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(左:ドリュー・バリモア/中央:キャサリン・モリス/右:ケイト・キャプショー)

   しかし、男優をキャスティングする際には、西欧系男優よりもユダヤ人を優先するようだ。たとえば、『ジョーズ』や『未知との遭遇』で主役を務めたリ チャード・ドレフュス(Richard Dreyfuss)、『フック』でのダスティン・ホフマン(Dustin Hoffman)、『ザ・ロスト・ワールド/ジュラシックパーク』のジェフ・ゴールドブラム(Jeff Goldblum)、『トランスフォーマーズ』でのシャイア・ラブーフなどを思い出せば分かるだろう。もちろん、ハリウッドにはユダヤ系俳優がうじゃう じゃいるから致し方ないが、それでも異常に多い。ユダヤ系のハリソン・フォードをちょくちょく使っていたのは、たんに大物スターだからだろう。しかし、ス ピルバーグ氏が同胞のぱっとしない、華のない凡庸なユダヤ人や黒人女優を主役に登用しないのも変だ。それに、『アミスタッド』のような作品で、黒人奴隷の 悲劇を描いているが、ユダヤ人の奴隷商について沈黙しているのは納得できない。彼の作品『ミュンヘン』では、イスラエルの報復テロを擁護しているが、イス ラエルのイルグン(テロ集団)が二人のイギリス兵を捕まえ、吊し首にした事件は映画にしないだろう。(Irgun Announces Hanging of Two British Soldiers ; Warns of More Reprisals, The Jewish Telegraphic Agency, JUly 31, 1947) また、米国の機密情報を盗んで捕まったユダヤ人ジョナサン・ポラード(Jonathan Pollard)は、スピルバーグ監督の興味を引かない。イスラエルのスパイを務めていたポラードを映画にすることは、心の祖国イスラエルに対する裏切り 行為になるからだ。

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(左:リチャード・ドレフュス/ダスティン・ホフマン/ジェフ・ゴールドブラム/右:シャイア・ラブーフ)

   ユダヤ人の映画監督や脚本家が西歐人に抱く恨みは、在日朝鮮人が持つ日本人への怨念と共通するものがある。在日あるいは帰化鮮人の内面には、何らかの日 本人男性に対する敵意があるはずだ。一般的に、異民族同士の男は警戒心や敵愾心をもつ傾向がある。しかし、朝鮮人男性は日本人女性に対して激しい憎しみが ない。やはり、性欲の対象、すなわち肉体的に征服する相手だから、心の余裕ができて寛大になれるのだろう。日本人を心から憎む帰化鮮人の代表といえば、ま ず第一に孫正義が挙げられる。ソフトバンクのCM(テレビ広告)を見れば一目瞭然。日本人の父親を白い犬にして、その息子を黒人に設定するなど、日本人を 公然と侮辱している。孫会長は同胞に向けて、「日本人に復讐してますよ」とメッセージを送っているのだろう。犬の妻は樋口可南子にし、その娘を上戸彩にし ているところを見れば、朝鮮人の欲望がうかがえる。つまり、おしとやかな日本人妻と可愛らしい娘を支配下に置きたい、という無意識の願望があるのだろう。 注目すべきは、白戸家の祖母文子(若子文子)の再婚相手に、朝鮮系の若手俳優、松田翔太を抜擢したことだ。白戸家の犬と黒人が嫉妬するような、若くてハン サムな義理の祖父に、朝鮮系役者を用いたのである。日本の男は食肉用の動物と劣等人種という設定なのに、偉そうな態度の祖父には二枚目の朝鮮人を据えたの だ。孫正義の発想を疑わない日本人は本当に脳天気である。米国のユダヤ人が、対立するイギリス系およびスコット系の白人男性に怨みを抱き、映像の中で彼ら を貶める復讐と重ね合わせれば理解できるはずだ。他国に寄生する異民族には、卑しさと陰険さの共通点があると認識すべきである。
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(左:白戸家の親子/祖母の文子/松田翔太/右:孫正義)

タブー破りの先駆的映画


   『スター・ウォーズ』と並ぶSF人気映画、『スター・トレック(Star Trek)』を手掛けたJ.J.エイブラムが、スター・ウォース最新作の監督を務めるから、映画での俳優選びは、人種構成を配慮したキャスティングになる だろう。見事予想通り、多民族主義の結果となった。スタート・レックはかつてスキャンダルを起こしたことがある。劇中で捕らわれたカーク船長(ウィリア ム・シャトナー/William Shatner)と黒人のウーラ副長(ニシェル・ニコルズ/Nichelle Nichols)がキスをする場面があった。(もっとも、シャトナー氏はユダヤ人だから、白人視聴者は目くじらを立てることもなかったのだ。彼の本名は Schattnerである。) 放送されたのは1968年で、アメリカでは異人種結婚がタブー視されていた時代である。それなのに、テレビ画面に堂々と黒人とのキス・シーンが流れたの だ。白人社会を叩き潰そうとするハリウッドの意図が窺われる作品であった。『スター・トレック』の制作スタッフは、熱心に多民族社会を促進しようとし、積 極的に少数民族を役に登用したのである。たとえば、日系俳優のジョージ・タケイやロシア系のウォルター・コーニッグを起用したのだ。(Scott Mendelson, How ‘Star Wars’can be the next‘Star Trek’, Forbes, November 6, 2013)

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(左:ジョージ・タケイ/中央:ウォルター・コーニッグ/:右レオナード・ニモイ)

    多様な人種を登庸する伝統がある『スター・トレック』を復活させたエイブラムズ監督なら、『スター・ウォーズ』を多民族教育の教科書にするくらい朝飯 前だ。彼は作品の伝統を大切にし、カーク船長役にユダヤ人俳優のクリス・パイン(Chris Pine)を抜擢した。パインの母親はロシアから来たユダヤ移民の娘で、彼自身は不可知論者だそうだ。ちなみに、初代スポック博士を演じたのは、ユダヤ人 俳優のレオナード・ニモイ(Leonard Nimoy)だが、新作ではイタリア系のザカリー・クウィント(Zachary Quinto)が登用されてしまった。しかし、ご安心を。彼は公然たるゲイで、ジョナサン・グロフとデートしたり、マイルズ・マクミランと同棲したりする ホモセクシャルである。カトリック信徒の両親がどう思っているか分からぬが、教会で結婚式を挙げることはなさそうだ。いかにもリベラル風なエイブラム監督 は、様々な文化や趣味を尊重するユダヤ人らしい。

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(左スポック博士/中央ザカリー・クウィント/右ゲイの恋人とキスをするクウィント)

   エイブラム監督が多民族主義の映画を作るのは、何も個人的趣味だけではなさそうだ。アメリカには映画会社に多様な人種を採用するよう圧力をかける団体が 存在する。映画やTVドラマに西欧系白人が多く出演しているから、その割合を低くしろ、という抗議があるそうだ。たとえば、TVドラマは白人役者が多く、 人種的多様性(racial diversity)が足りないと指摘される。少数民族、すなわち有色人俳優の割合が低い番組が多いというわけだ。無料放送のテレビ局を見てみると、有色 人の率が10パーセント以下の番組が全体の23.2パーセントを占め、有色率が11から20パーセントの番組だと全体の35.4パーセントを占めるように なる。有色率が31から40パーセントになる番組は、全体のたった15.2パーセントだ。この例をあげれば、『マイク&モリー』『ボーンズ』『ス キャンダル』『ロー&オーダー』となる。(2014 Hollywood Diversity Report: Making Sense of the Disconnect, The Ralph J. Bunche Center for African-American Studies at UCLA, February 2014, p.11) 有料のケーブル・テレビ局になると、少し内容が違ってくる。有色人の比率が10パーセント以下の番組は、全体の37パーセントを占め、11から20パーセ ント以下の番組だと、全体の25.3パーセントを占めるのだ。やはり、お金を払って視聴する番組だと、お客の要求を真摯に考えないと経営が成り立たないか らだろう。アメリカ白人の視聴者が、お金を払ってまで有色人種が出演するドラマを観たいとは思わない。黒人やヒスパニック出演者の比率をある程度抑えない と、画面が暗くなって魅力が低下してしまう。もちろん、黒人やヒスパニック視聴者を狙った専用チャンネルも存在するから、白人ばかりのケーブルテレビ局が あってもいいはずだ。視聴者が望んだ番組を制作し、販売するのは自由社会の特徴である。それにイチャモンをつけてくる黒人団体の方が異常なのだ。白人ばか りの番組に文句があるなら、黒人俳優ばかりのドラマを作って販売すれば良いだろう。日本では日本人だらけの番組を制作・販売しているじゃないか。自由なド ラマ作りを憎む黒人や少数民族は、インドやトルコ、ブラジルに移住すればよい。ただし、これらの有色人国家では、もっと露骨な白人至上主義がはびこってい るけど。(日本ではあまり報道していないが、びっくりするような藝能事情がある。) こうした国々と比べれば、肌色民族の日本人は幸せな国に住んでいるなぁ、としみじみ思えてくる。

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(左:ユアン・マクレガー/中央:ヘイデン・クリステンセン/右:ナタリー・ポートマン)

   エピソード7からはじまる『スター・ウォーズ』新三部作は、益々多民族・多文化主義が濃厚となるだろう。世界中に公開して大金を儲けようとしているか ら、キャストに様々な人種を登用して非西歐人にアビールするんじゃないか。とくに、有色人の子供をターゲットにするディズニー社が制作するのだから、支那 人やインド人、アラブ人にまで媚びる配役を計画するだろう。悪役は西歐人にすれば大丈夫。暗黒卿のシーヴ・パルパティーン役は、スコット人俳優のイアン・ マクダミッド(Ian McDiarmid)を当てたが、どこからも非難は無かった。彼を見ていると、どことなく元KKKの民衆党議員ロバート・バード(Robert Byrd)氏を思い出してしまう。亡くなったバード上院議員は9選を果たす長老代議士であったが、何となく暗黒卿が似合う二枚舌の政治家であった。ドゥー クー伯爵を演じたクリストファー・リー(Christopher Lee)は、吸血鬼ドラキュラ伯爵で有名だったから問題なし。暗黒界の悪役だって不思議じゃない。前三部作ではデンマーク系のヘイデン・クリスティンセン (Hayden Christensen)やスコット系ユアン・マクレガー(Ewan McGregor)を使ったから、西歐人の観客にはサービスしたはずだ。最新作では、老けたキャリー・フィシャーが出演するようだ。かつてレイア姫を演じ たユダヤ人女優の老後が見える。パドメ・アミダラ役にを演じたナタリー・ポートマン(Natalie Portman)は、西欧系観客とユダヤ人の両方を満足させる人選だった。西歐人の遺伝子を多く持つナタリー・ポートマンを使えば、西歐人とユダヤ人の観 客が納得するから、ルーカス監督は頭がいい。

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(左:J.J.エイブラム監督/中央:暗黒卿シーヴ・パルパティーン/右:ロバート・バード議員)

   主要キャストを西歐人にしておくなら、人種的バランスを取るために黒人俳優を起用するのも当然だろう。ジェダイ・マスター役にはサミュエル・L・ジャク ソン(Samuel L. Jackson)を用いた。またもや「偉い役どころは黒人」というハリウッドの慣習に従った配役である。FBI長官とか上院議員には黒人俳優をあてること が多い。現実を反映して、黒人を下っ端に使ったり、犯罪者役を命じると、黒人評論家から文句が出る。TVドラマ『ザ・ワイヤー(The Wire)』は、リアルに黒人犯罪者の街ボルティモアを描いて批判を受けた。CBSテレビには日本の「警視庁24時」みたいなリアリティー番組『コップス (COPS)』がある。この番組は結構人気があったのだが、黒人犯罪者ばかり映し出すドキュメンタリー番組として批判されてしまった。そんなこと言ったっ て、現実的に黒人が多くの暴力犯罪を起こしているのだから、非難したってしょうがないだろう。筆者もニューヨークのある宿に泊まっていた時、夜中にうるさ いので窓の外を覗くと、黒人どもが拳銃をぶっ放していた。眠かったのに安眠を妨害されて迷惑だった。それでも疲れていたから熟睡。38口径拳銃みたいな軽 い銃声音だったから良かった。また別の地域での出来事。夜中にある通りを歩いていたら、道の先で黒人同士が拳銃で殺し合っていたので、しぶしぶ迂回せねば ならず遠回りだった。余りにもつまらない事件だったので、野次馬になる気もしなかった。黒人が殺人事件を起こすのは勝手だが、街路地で銃撃戦を行うと周り の通行人に当たってしまうので迷惑だ。日本で起これば好奇心から見てしまうが、米国だと毎度のことで時間の無駄に思えてくる。言うまでもないが、一般の日 本人滞在者は夜中に歩かない方が悧巧だ。

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(左:イアン・マクダミッド/サミュエル・ジャクソン/右:ドゥークー伯爵とドラキュラ伯爵のクリストファー・リー)

人選の自由がない藝術作品
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(左:トビー・マグワイアー/アンドリューガーフィールド/スパイダーマンのガーフィールド/右:ドナルド・グローヴァー)

   ヒット作品を利用して、アメリカ社会を精神的に変えてしまおう、とするユダヤ人は有害種族である。アメリカはイギリス系入植者が建てた国だから、西欧系 国民が主流でも仕方ないだろう。嫌ならイスラエルに住めばいいのである。ユダヤ人が西歐人から憎まれるのは、映画を商業的に成功させるために、ヨーロッパ 人の主役を用いながら、所々でユダヤ人共演者を混ぜたり、ユダヤ人の思想を植え付けるからだ。たとえば、ユダヤ人が制作した映画『スパイダーマン』では、 最初ピーター・パーカー役にトビー・マグワイアー(Tobey Maguire)を起用したが、二代目はユダヤ人のアンドリュー・ガーフィールド(Andrew Garfield)にしてしまった。共演者のジェイムズ・フランコ(James Franco)もユダヤ人俳優である。ヒロインのメリー・ジェーンは白人女優のままで、ユダヤ人がヒーローの映画に作りかえてしまった。最近では映画会社 側が、黒人俳優のドナルド・グローヴァー(Donald Glover)を、ピーター・パーカー役に据えようと考えたらしい。さすがに、黒人スパイダーマンは評判が悪かったので却下したようだ。日本だってブーイ ングが起きるんじゃないか。アフリカ人スパイターマンじゃ映画を観に行く人が減るだろう。しかし、かつてはヒスパニック役者をスパイダーマンにしようとす る企画があったから、一概に無謀な計画とは言えなかった。アメリカ国内で有色人種の人口が急増したから、ビジネス・チャンスと見たのだろう。これも「オバ マ・ショック」の余波かも知れない。ちなみに、トビー・マグワイアーは、ユダヤ人宝石デザイナーであるジェニファー・マイヤーと結婚したそうだ。マグガイ アー氏は閨閥(けいばつ)で、俳優生命が安泰となったんじゃないか。女房の実父はユニヴァーサル・スタジオのCEOロナルド・マイヤー氏である。岳父が映 画化界の大物だし、ジェニファーの義父はラビのデイヴッド・バロンであるから、ユダヤ人脈をバックにつけたことになる。ユダヤ・ハリウッド社会で出世が望 めそうだ。

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(左:トビー・マグワイアー/ジェニファー・マイヤー/ロナルド・マイヤー/右:デヴッド・バロン)

   人種の多様性で配役を決めるのは『ターミネーター』や『スター・ウォーズ』ばかりではない。新たに作られるマーヴェル映画『ファンタスティク・フォー (Fantastic Four)』でも、ちゃんと黒人とユダヤ人の役者を混ぜている。アイリス系女優のケイト・マラ(Kate Mara)とイギリス系俳優のアンドリュー・ジェイムズ・ベル(Andrew James Bell)を支柱にして、黒人俳優のマイケル・B・ジョーダン(Michael B. Jordan)とユダヤ人俳優のマイルズ・テラー(Miles Teller)を加えている。前作では黒人ヒーローを入れていなかったから反省したのだろう。アメリカでは映画の題材が枯渇したのか、銭を稼げるスー パー・ヒーロー映画が多く作られる。そうした作品では、如何なる人種を用いても不自然ではないから、世界規模の市場を見据えた時、制作会社と投資家にとっ て誠に都合が良い。無国籍映画は儲かる。舞台はアメリカでも出演者は地球市民だから、英語を喋っていても障碍にならない。外国では吹き替え版が普通で、日 本のように字幕で観たいなんて客は少ない。アメリカ映画が低迷しているのは、特徴があるようで内容が乏しい作品が生産されるようになったからだ。投資額が 大きくなった上に、制作会社が巨額な収益を期待するあまり、内容より売上げ高を優先させてしまうのだ。有名俳優のギャラが高くても、集客力があれば良いと する風潮が蔓延している。マーヴェル・コミックのヒーローを寄せ集めて作った『アヴェンジャーズ』なんて映画は、興業収益と関連グッズ販売の為に生み出さ れた、長編CF(コマーシャル・フィルム)に過ぎない。

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(左:ケイト・マラ/ジェイムズ・ベル/マイルズ・テラー/右:マイケル・ジョーダン)

   アメリカではもはや、西欧系俳優だけで映画を作る事なんて出来ないだろう。もし、そんな作品を作れたら、意外にヒットするんじゃないか。音楽界では、 ポップスやカントリー、ジャズ、ロックといったジャンルに別れていても商売が成立している。たとえば、マライア・キャリーのようなゴスペル・ポップがある 一方で、ハード・ロック専門のメタリカが人気を保っている。また、軽いロックのボンジョビ、ダンス音楽のブリトニー・スピアーズだって好評を博している。 それなら、映画だって、黒人やユダヤ人抜きの配役で、全編西歐中心のドラマを作ってもも良いのではないか。世の中にはヒスパニック女優ばかりのメロ・ドラ マや、黒人だらけのコメディー映画だってあるのだ。

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(左装甲騎兵ボトムズのキリコ/中央フィアナ/右「エースをねらえ」の一場面)

    人種比率の縛りがあるアメリカ人が、日本の漫画やアニメを観れば、その自由さに驚くだろう。未だに人気の高い『装甲騎兵ボトムズ』のキリコ・キュービィー と恋人のフィアナやライバルのイプシロンは西歐人タイプだ。昔のアニメも凄い。少女に人気があった『エースをねらえ』では、竜崎麗香(お蝶夫人)は北欧美 女の設定で、宗方仁コーチだって西歐人タイプで、サッカーの岡ちゃん(岡田武史)みたいな日本人ではない。コミックとアニメで人気の『コブラ』だと、大胆 に描かれる美女は、明らかに北欧女性だ。しかし、原作者の寺沢武一が、好きなようにデザインしているのだから問題ないだろう。それに、文句をつけない日本 人だって偉い。日本はアメリカのような表現の制約がなくて、藝術の自由が保障された先進国だ。(ついでに言えば、アニメの実写化は止めて欲しい。『北斗の 拳』『クライング・フリーマン』『ドラゴンボール』『マッハGoGo』を観れば分かるとおり、無惨な結果に終わっている。)

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(左:コブラ/中央:ジェーン・ロワイヤル/右:コブラとドミニク)

   自由な漫画アニメを楽しんでいる日本人なのに、アニメ制作会社は多文化主義や人種的配慮をアニメに持ち込んでいる。たとえば、2009年に制作された 『サイボーク009/RE: CYBORG』では、オリジナルのキャラクター・デザインを修正している。支那人のサイボーグたる006は、滑稽な支那人顔のキャラクターだったのに、そ の特徴を消して凡庸な張々湖(ちゃんちゃんこ)にしている。アメリカン・インディアンの005ジェロニモですら、かなり修正された姿になってしまった。一 番ひどいのは、ケニア人ピュンマのデザイン変更である。分厚い唇をもつ008は、顔がオリジナルと別人になってしまった。1960年代の劇場版からはほど 遠いキャラクター・デザインで、黒人差別を是正した結果だろう。しかし、原作者の石ノ森章太郎は、黒人を愚弄するために描いたのではないから、オリジナル 作品を尊重すべきだ。日本に蔓延する自己検閲の因習は実に陰険である。

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(左:005のジェロニモ/中央:以前の006張張湖/右:新たな006張)

    昔の原作を現在の価値観で改造してしまうのは嫌なものである。文学でも、谷崎潤一郎の小説を文部省漢字と現代假名遣ひで表記したら味が変わるだろう。幸田 露伴や森鷗外の小説出でも同じ結果になるはずだ。永井豪の『ハレンチ学園』を破廉恥だから出版禁止としたらおかしい。映画『座頭市』でも同じ問題が持ち上 がる。劇中の同心や岡っ引きが、主人公の「いち」を「盲(めくら)のあんま」と呼ばず「目のご不自由なマッサージ師」と言い換えたら観客は白けてしまう。 それに、日本人ばかりの時代劇はけしからん、ということで、朝鮮人や支那人の役をつけ加えるようになったらお仕舞いである。映画や漫画は所詮フィクション なんだから、政治とは切り離して制作すればいいのだ。原作者が勝手気ままに描いた作品を、庶民が自由に購入できることが大切である。配役が偏見と差別に基 づいてもいいじゃないか。サイボーグの『ターミネーター』をシュワルツネッガーでなく、胡錦濤が演じてもいいだろう。そのほうがリアリティーがある。ただ し、チベット人は観に行かないだろうが。中華思想に凝り固まった支那人だって、胡錦濤版ターミネーターは観ないだろう。支那人なら正直だから、西洋人が出 演する映画にお金を払うんじゃないか。朝鮮人のイ・ビョンホンなどボロクソに酷評するだろう。アメリカ白人が、支那人の自由な意見表明を聞いたら、内心う らやむかもしれない。アメリカ人が持てない言論の自由が、支那人にあったら悔しがるだろうな。

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(左上オリジナルの008ピュンマ/右上003フランソワと002ジェットと一緒のピュンマ/下新しいピュンマの絵)







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支那人観光客に媚びるマスコミと売国議員

日本に押し寄せる劣等民族

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(左:写真を撮る支那人観光客/右:電車の中で脱糞する支那人)

   支那人観光客は日本の商売人にとって麻薬と同じ効果がある。覚醒剤を注射すると元気になり、夜遅くなっても疲れないし、眠らなくても平気だ。しかし、覚 醒剤を打ち続けると、段々とそれ無しには生活できず、仕舞いには覚醒剤のために働く「シャブ中」になってしまう。観光業者も同じで、最初は大量に押し寄せ る支那人が魅力的と思ってしまうのだ。どんなに下品で嫌な客でも、札束を落としてくれる異邦人だと、愚痴をこぼしながらもひれ伏してしまう。情けないこと だが、売上げが低迷した観光地は気取っていられない。利益獲得のためなら土下座するのが商売人である。武士の商法とは違うのだ。消費低迷で悲鳴を上げる商 人にとって、支那人観光客を連れてくる二階俊博は神様に見えてくる。江沢民の家来になった二階でも、利益をもたらせば七福神の仲間に見えてしまう。たが、 支那人観光客に依存する日本商人は、やがて支那人の奴隷となるだろう。大金をちらつかせる支那人の御機嫌取りにあくせくする日本人が増えて、支那人がどん なに下劣な行為を犯しても、見ない振りを決め込むようになる。日本商人は自分の店が存続するなら、観光地が荒れても我慢するだろうし、大量の支那人が日本 に住み着いても、さしたる抵抗も示さず静かに諦めるだろう。

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(左:買い物に熱中する支那人/右:買い物で疲れ果てた支那人)

   日本のテレビ局は支那人擁護の宣伝機関と化している。フジテレビが5月24日に放送した「新報道2001」で、支那人観光客のマナー違反を特集してい た。裕福になった下等民族が高級民族の国にやって来て、日本の製品やサービスを買っている、との内容である。ただし、その支那人どものマナーが目に余るほ ど酷いということだった。観光地や温泉、旅館、食堂、土産物店で働く日本人は、がさつな支那人に接っしても作り笑顔を絶やさない。内心では嫌だが、札束を 切る支那人には頭を下げてしまうのだ。しかし、普通に働く従業員は支那人の実態を目の当たりにして驚くだろう。たとえば、タバコや弁当容器のポイ捨てだっ て嫌なのに、大勢の支那人が食堂を占拠して、ガチョウのように騒ぎながら飯を喰う。しかも、外で買ってきた魚や寿司をテーブルに広げて皆でかじりつく。持 ち込み料理を平気で食っている姿に、店主が気づいても注意できずに我慢しているのが現状だ。支那人が去った後の店内は汚く、床にチキンの骨や食べかす、ゴ ミが散らばっており、従業員が清掃する羽目になる。日本人客ならテーブルだけですむのに、支那人だと椅子や床、その他の箇所を注意して拭かなければならな い。しかも、支那人と同じ時刻に入店した日本人は不愉快な思いをして店を出ることになる。「こんな店、二度と来ない」と怒ったり、「なんだこの支那人ども は?」と不快に感じる日本人観光客も多いはずだ。気分転換に美しい景観を楽しもうとしたのに、醜悪な支那人と遭遇し、嫌な思い出を作ることになる。これ じゃ、せっかくの旅行が台無しだろう。支那人が来ることで、お金に換算できない損害だってあるのだ。

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(左:尻割れパンツを穿く支那人の子供/右:噴水で足を洗う支那人)

   フジテレビの「新報道2001」みたいな番組は、事件を視聴者に解説するというより、支那・朝鮮側の宣伝をする事が主目的なのだ。コメンテーターの人選 だって巧妙に仕組んでいる。支那人を代表して朱健栄を出演させるのは、北京政府の工作員を直に出しているのと同じだろう。ヤクザ問題を討論するのに、現役 ヤクザを出演させて、暴力団の言い分を放送するようなものだ。たとえ、弁護士が出演しても、その人物が暴力団専属だと、警察批判をしたり、ヤクザへの偏見 を是正する発言をするだろう。ヤクザの「人権」や「名誉毀損」など言いだしたら、聞いている視聴者が馬鹿らしい。朝鮮との外政交渉だって似たようなもの だ。朝鮮人が引き起こす事件を議論する時、日本人は馬鹿真面目に朝鮮人の意見を拝聴する。日本人は気違いの言うことを何で毎回真剣に考慮するのか? 朝鮮問題となれば、よくしゃしゃり出てくる東海大学の金慶珠。この金氏は、祖国南鮮が嫌いで日本に住んでいるくせに、日韓友好の幻想をふりまく有害鮮人。 自分の存在価値をアピールする事だけに熱心な人物だ。彼女の講義を受けている日本人学生は何を学んでいるのか? 単位取得だけのために受講している学生ならお気の毒。真面目に聞いている学生ならアホじゃないか。日本の視聴者にとって何ら利益も無いのに、フジやテレ朝 が飽きもせず出演を依頼するのは、朝鮮系企業へのゴマすりだろう。こういう報道番組は、無料で観ている視聴者を愚弄しているか、無視しているかのどちらか である。番組制作者は、お金をくれる朝鮮系スポンサーや支那ビジネスを展開する日本人に目を向けているのだ。勉強好きな国民性を持つ日本人は、テレビ局の 実態を疑問視せず、日曜の朝にプロパガンダ放送を熱心に観ている。下らない日曜の政治番組は、北朝鮮のヤラセ報道と本質的に変わらないのだ。大卒だから知 識人と思っている中高年視聴者は、番組に出演している御用学者の意見を聞くことで、世の中の動きを理解したような気分になっている。

富坂聡武貞秀士(左:富坂聡/右:武貞秀士)
   フジテレビのプロパガンダ放送では、一応日本人の反論を述べるゲストを呼んでいる。支那問題には富坂聡を、そして朝鮮問題には武貞秀士をコメンテーター に据えていたが、こうした人選も番組制作者の意図が現れている。確かに、富坂氏は支那人のマナー違反を具体的に指摘して、支那に対して厳しい意見を述べて いるようなポーズを取るが、支那人が本質的に下劣で治療不可能であることまでは口にしない。制作者側としては、支那人を根本的に否定しない富坂氏は、便利 で使いやすく安心できる専門家である。武貞氏も安全な専門家である。支那人の酷いマナーは所得が上がれば改善される、といった幻想を発言するから安全な人 物だ。所得が上がってマナーが良くなるなら、共産党幹部は皆紳士である。日本のマスコミは「支那人のマナー違反」を取り上げるが、そもそも支那人に文明人 のマナーがあったのか? 「支那人のマナー」とは何か? 実態が分からないし、日本人が想像するような礼儀作法ではないだろう。例えば、道端に痰(たん)を吐く時、支那人はマナーを気にするのか? 大便をした時に、自分の肛門は拭くが、便器の糞を流すことはない。自分の便器ではないからだ。高級温泉旅館に泊まれば、高い料金を払ったから、かえって自 分勝手な振る舞いをしたくなる。支那人には上品さや他人への気遣いというものがない。日本人客への迷惑を考慮せず、大きな声でキャアギャア話をするのが支 那人である。支那人は他人がどう思うかは気にならない。公共精神が発達しなかった支那では、自分の利益だけを考えるのが、生活の智慧であり生き抜く秘訣で ある。北京政府が支那人観光客のマナー改善に取り組んでいる、と日本のマスコミは報道するが、桁違いの不正を行っている共産党幹部が庶民のマナーを云々す るなんてチャンチャラ可笑しいだろう。数百億円を強奪した殺人犯が、缶詰一個を万引きした泥棒に対して説教するようなものだ。

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(左:朱建栄/中央:顔面工事前の金慶珠/右:工事後の金氏)

   「新報道2001」の出演者は腹話術の人形みたいなものだ。ゲストは期待された内容を喋るだけ。危険な発言をする学者や評論家は最初から排除されてい る。視聴者は人形劇を見ている子供と変わらない。しかも、本音トークと言いながら、テレビ局側の意見に誘導しているだけだ。それなら、番組のチーフ・ディ レクター中村陽子とチーフ・プロデューサーの井上義則が画面に登場して発言した方が、よほどスッキリする。番組のゲストは支那人が来日して日本人と接触す れば、日本の良さを知り、日本に対する偏見がなくなり、好印象をもって帰国するだろう、なんて呑気なことを話していた。こういうのが、脳味噌が沸騰してし まった日本人の典型的な発想である。来日した支那人は、日本人がいかに甘っちょろく馬鹿な民族かを実感するだろう。帰国した支那人は当然故郷の同胞に日本 旅行の土産話をするはずだ。そうすると、支那人は益々日本へ移住したくなる。外国人に親切で、ダダを捏ねれば滞在を許し、うまくだませば福祉を喰い物にで きる。偽造した国民健康保険証を手にすれば、低料金で高度な医療を受けられるし、何と言っても医者や看護婦が信じられぬくらい優しい。また、支那とは違っ て、井戸水が美味しくて空気が綺麗。義務教育どころか、高等教育まで受けられる。たとえ刑務所に入っても、罰則は軽いし、刑期だって短い。清潔な牢屋は快 適で、職業訓練もして貰えたうえに、健康食も用意されているのだ。まるでサマー・キャンプに入ったみたい。支那の田舎ではエイズが蔓延したり、工場による 汚染で病気になるし、人生の楽しみもない。日本の刑務所ではテレビを観れるし、歌謡コンサートまで開かれるのだ。野球大会もあったりして充実した刑務所暮 らしが待っている。こう考えれば、支那人が夢に見る桃源郷は日本であろう。南京虫のごとき支那人観光客が、やがて日本への移住者か密入国者になり、日本国 籍を取得して同胞になるのだ。考えただけでも恐ろしいが、この悪夢がじわじわと現実になっている。

自分の国が外国になる日

Chinese workers in ItalyChinese Illegals in Italy








(左:繊維工場で働く支那人/右:火災を嘆く支那人被害者)

   支那人は世界中何処にでも移住するグローバル浮浪者だ。東南アジアのみならず、北米や欧州、アフリカにだって住み着く。日本人にとって意外なのは、支那 人がイタリアに移住していることだ。日本人はイタリア製のドレスや靴に対して良いイメージを持つ。熟練の職人が流行の服やハイヒールを作っているから、高 級品との先入観がある。しかし、メイド・イン・イタリーという札が附いていても、実際は汗だくの支那人が適当に作っている靴や服だったりするのだ。イタリ アには支那人が大量に棲息している地域がある。繊維産業がさかんな街、トスカーナ地方のプラートでは、薄汚い工場で支那人が低価格の服を作っている。人口 18万のプラートに、支那人が3万人も住んでいて、その上これとは別に不法支那人が3万人いるんだから恐ろしい。(Christine Spolar, Chinese immigrants transform Italy's fashion industry, Chcago Tribune, January 2, 2009) こんな地方都市に支那人が住み着いたら、街全体が支那人だらけになってしまう。支那人はイナゴの大群と同じで、街を去るのはそこが廃墟となった時である。 収奪する物がなくなった時に支那人から解放されるのだ。支那人はイタリア国籍を取得したって、イタリア人になれないし、現地のイタリリア人も彼らを同胞と は思わない。プラートでオフィスを構える支那系帰化人ロベルト・イェ(Roberto Ye)はこう語る。「俺は自分に言い聞かせてるんだ。ここはシカゴやニューヨークのチャイナタウンじゃないってね。ここは支那だ。ここじゃ白人は外国人な んだよ」と。いかにも中華思想の権化たる支那人らしい言い草だ。イタリアに潜り込んで生活基盤を固めたら、何処の国であろうと支那人の租界にしてしまう。 イタリアのイタリア人を外人扱いにする支那人とは、日本人では考えられぬ発想の持ち主である。

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(左:支那語の看板が目立つプラートの街並み/右:支那人労働者の風刺画)

   先進国は外国からの低賃金労働者を排除せねばならない。自国民の賃金が上昇すると、企業経営者は低賃金でも一生懸命働く外人を雇いたくなる。特に低価格 の衣類製造業は、ローテク産業で未熟練工を雇っても成立する業界なので、どうしても闇工場が成立してしまう。しかし、闇の工場でも炎で炙り出されることが ある。不法に支那人を働かせている被服工場には防災設備など無いから、一旦火災が発生するとパニックが起きるし、逃げ遅れる者が出てしまう。外からは怪し まれないように工場は密閉されているし、窓には鉄格子が嵌められていたりするから、逃げ遅れた者は焼け死んでしまうのだ。プラート警察に捕まった支那人 で、違法労働者のチェンは、1日13時間から17時間働き、日給2ないし3ユーロをもらっていた。この給料はイタリアの最低賃金を大きく下回る額だ。 (Erika Kinetz, Fire exposes illegal Chinese factories in Italy, AP, October 18, 2014) こうした不法就労者が増えれば、彼らを対象にした店が出現する。ヴィア・ピストワズという商店街は、支那人街に変貌してしまったという。支那料理店や床 屋、旅行代理店、食料品店、学校などができてしまった。公園では大勢の支那人が太極拳をしているから、イタリア人からすれば不愉快で、くつろげる公共の場 ではない。

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(左:支那人で混み合う水泳プール/右:電車で排便をさせる支那人)

   支那人労働者が増えれば、それに比例して支那関連の問題が出てくる。公園以外でも、他の公共施設が支那人だらけになってしまうのだ。例えば、公営スポー ツ施設にある水泳プールは低料金だから、支那人が友人や家族を連れてやって来る。人間が泳ぐプールなのに、ガチョウかカラスの棲息する池に変わってしま う。しかも、水虫、いぼ痔、いんきん、肝炎など様々な病気を持つ支那人が大勢水に浸かるから不潔だ。子供が水中で放尿など当り前。脱糞しないだけマシと思 わねばならない。支那人の鼻水、痰、唾、尿が大量に吐き出される水の中で泳ぐなんて、気持ち悪さを通り越すから日本人は寄りつかない。垢がたまった体をこ する奴がいるかも知れないから、注意が必要だ。公共施設は下層外人に占領されやすい欠点を持つ。庶民が安く使える公共施設なのに、賤しい支那人が押し寄せ ることで日本人が避けるようになり、実質的に支那人専用施設となってしまう。しかも、使用しない日本人の税金で運営されるから、重税感にあえぐ日本人から 不満が出てくる。公営施設だけでなく、民間施設も被害を受けるだろう。気持ちよく汗を流す銭湯で支那人と一緒に湯船に浸かるなんて嫌だ。温泉だって支那人 客が来ると日本人からの苦情が増える。頭の良い旅館経営者は、日本人の客を逃したくないから、「支那人お断り」の方針に切り替えるだろう。旅館を汚くされ た上に、評判を落とすくらいなら、支那人客を排斥した方が長期的利益に叶うからだ。

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(左:アヘン吸飲の支那人/右:支那移民を描いた風刺画)

   支那人に甘い国は徐々に浸食され、最終的に国家ごと乗っ取られてしまう。その良い具体例がオーストラリアである。オーストラリアの人口は約2300万人 になっており、その4分の1が外国生まれの者で占められているという。昔はイギリス系移民が主流だったのに、白豪主義を放棄してからというもの、アジア系 移民が増大し、支那人が移民リストのトップになってしまった。英国が香港を北京政府に戻したら、西歐帝国主義を非難する支那人が英連邦に移住したのだか ら、笑ってしまうだろう。カナダと同じで、オーストラリアも支那人の移民先となり、大量の支那人が流入してしまった。支那からの留学生だって、卒業しても そのままオーストラリアに居残り、オーストリア国籍を取るようになった。シドニーの支那協会で会長を務めるダフネ・ロウ・ケリーによれば、何らかの資格を 持つ若い支那人なら、祖国に戻らず、オーストラリアに留まる事を選択するという。(Chinese Top List of Australia's new Settlers, Voice of america, August 15, 2011) しかし、こうした支那人も時が経てば、オーストラリアの白人は人種差別が激しいなどと文句をつけてくる。図々しい支那人は国籍取得前だと、従順な振りをす るが、一旦帰化してしまえば元の傲慢な支那人に戻ってしまうのだ。オーストラリアが白人国家ということを承知で帰化したのに、支那人団体を結成して多民 族・多文化主義をイギリス系国民に押しつけてくる。

外国移民の責任者はいない

  日本では「ヘイト・スピーチ」取締法の流れができつつあるが、オーストラリアでは既に言論弾圧が通常になっている。電車内で支那人に腹が立ったオーストラ リア人女性が、支那人客に対して罵声を浴びせた廉(かど)で警察に捕まってしまう事件が起きた。(‘Go back to China’: Austral;ian police charge for racist train trant, South China Morning Post, 3 July 2014) 逮捕されたのはカレン・ベイリー(Karen Bailey)という55歳の白人女性だが、事の起こりは電車内での座席が原因だったらしい。彼女が夫のいる養老施設から帰る途中で乗車したのだが、座席 に支那人の母親と息子二人が席に坐っていたことが癪にさわったらしい。ベイリー氏が、支那人の母親ジェイド・マーに「あんたのだらしない息子たちをどかし なさい」と言いつけたという。しかし、その子供たちはどかずに坐り続けたので、ベイリー氏が激昂して支那人に対する罵詈雑言を並べ立てたのである。彼女は 支那語もどきの言葉を発したり、自分の眼を指で吊り上げて、支那人の目つきを馬鹿にしたのだ。こうした騒動を電車内の乗客が撮影して、動画をインターネッ トに流したのである。ベイリー氏は養護施設での支那人看護婦に不満を持っていたらしく、電車での支那人親子は、お門違いのとばっちりを受けたのかも知れな い。しかし、ベイリー氏が口にした「だらしない子供たち(bogan children)」という言葉に、どことなく引っかかる。(Kate Lyons and Sally Lee, Get your f***ing bogan children off the seat, Daily Mail, 4 July 2014) 映像には支那人親子が映っていないので、どんな支那人か分からない。しかし、親子で座席にむかつくような姿で“ぐたー”と坐っていたんじゃないか? 他人への気配りというエチケットがない支那人だと、他の乗客を無視して図々しいオーラを放っていたのではないか?

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(左:支那語らしき言葉を喋るベイリー/右:支那人の目をまねるベイリー)

   これは筆者の体験だが、オレゴン州とニュージャージー州で「グレイハウンド」という長距離バスに乗った時、支那人の乗客を見たことがある。オレゴン州の ケースでは、座席に横柄な態度で坐った支那人2名が、支那語で会話していたから不愉快な雑音が耳障りだった。筆者がその支那人を観察していたら、一人の支 那人がバスの床に唾を吐いたのだ。日本でなら注意するが、多民族主義を信奉する米国だから静観していた。ニュージャージーのケースでも、支那人乗客がバス の床に痰を吐いた。汚いと思ったが、有色人種優遇策をとる米国なので、筆者は黙って見ていた。日本のバスなら叩きのめす。刑事事件になっても構わない。支 那人が同乗するだけで不愉快なことが多い。筆者が渡米する時、ユナイテッド航空に登場した時のこと。筆者の斜め前に坐っていた支那人女は、アメリカ人ス チュワーデスを女中みたいに扱っていた。日本航空なら、筆者はその支那人女を注意したが、アメリカの会社だから無視していた。それに、アメリカ人に支那人 の悪い印象が残るので、結構な事だと考えたからである。筆者はアメリカ人スチュワーデスから受けるサービスに対し、毎回礼儀正しくお礼を述べ日本からの乗 客だと告げた。日本人が鄭重に接すれば、アメリカ人だって悪い気はしないだろう。

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(左:唾を吐く支那人/右:唾・痰を吐くことを禁止する看板)

    ベイリー氏がマー氏と子供たちに不満をぶつけたのは不当かも知れない。しかし、彼女が激怒した動機の背景には、オーストラリアが抱える人種問題がある はずだ。彼女が特別な人種偏見をもつ白人至上主義者とは思えない。普段はどこにでもいるオーストラリア版オバタリアンだろう。しかし、日頃から押し殺して いる不満が、彼女の内心で充満しており、電車の中で見た支那人の傲慢な姿が、起爆剤となって怒りが爆発したのかも知れない。そうでなければ、いきなり電車 の中で支那人親子を見つけて「イチャモン」をつける人物なんて異常者だ。ベイリー氏は警察に捕まって、自分の行為について反省したというが、こういった事 件を聞けばオーストラリア白人ならひっそりと彼女に同情してしまうだろう。支那人にむかついても、公然と怒りをぶつけることができないのだ。昔のオースト ラリアだったら、白人が主流だったから、支那人がデカい顔をしてのさばることなどなかった。イギリス系国民は自ら白豪主義を捨てるという愚かな選択をして しまい、結果的に国家的自殺行為をしたのである。利益に目が眩んだオーストラリアの政治家や企業家は責任を取らない。彼らは自分の都合で有色移民を引き入 れたが、問題が起これば税金(他人のゼニ)で解決しようとする。移民を輸入した企業経営者は、移民が住めない豪華な住宅地に住んでいるし、移動だって高級 リムジンか自家用ジェト機を使うだろう。バスや電車なんて貧乏庶民の交通手段である。通勤ラッシュの満員電車なんて想像できない。ちなみに、JRの山手線 は奴隷船より混んでいるという。日本人勤労者は奴隷よりも酷い状態で通勤しているのだ。

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(左:オーストラリアでの支那人街/右:尻を丸出しにする支那人男)

   これといった政治権力を持たない庶民は、政府が勝手に決めたことでも従わなければならない。確かに、各人は一票を持っているが、それはバラバラに点在し ているから、固まった票田にならない。創価学会のような宗教組織なら、鉄の規律と支配者により信者が統率され、全国規模で票を動かすことができる。しか し、平凡な暮らしを送る一般人は全国規模で団結をして移民に反対することはない。井戸端会議で愚痴をこぼすことはあっても、1万人規模で国会に押しかけて 座り込みを続けるなんてことはできないだろう。毎日の家事や仕事に追われるのが精一杯の庶民は政治的に無力である。白人だけで平穏な街に支那人労働者が群 れ始めれば、そこに支那料理店や雑貨店ができてくるだろう。白人は支那人の店に近寄らないけど、支那人客はどこからともなく寄ってきて街中で支那語が飛び 交う事態になる。支那語の看板が目立ち始めて、街の景観が支那風に変貌し、西欧風の街並みが消えてしまうのだ。高額所得者の白人はさっさっと街を去り、残 るのは引っ越し費用がない低所得の白人ばかりとなる。そうすると、移民と日々接する低所得白人は、知らぬ間に不平が胸の奥に充満し、どこかで吐き出したく なる。たとえば、サッカーの国際試合で、オーストラリア白人は支那系国民と支那チームを同一視して、支那系オーストラリア人を路上で罵倒するといったこと も起きるだろう。街頭でオーストラリア白人と支那系帰化人が喧嘩を始めてもおかしくはない。下層民ほど露骨に感情をぶつけるものだ。

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(写真/オーストラリアに住むユダヤ人、シク教徒、支那人、アフリカ人)

   多民族主義が蔓延しているオーストラリアでは、白色国民が細やかな抗議を示している。自分の車にオーストラリア国旗を取り付けて走行しているという。こ うした人の43パーセントは、他国が経験した問題からオーストラリアを救うのは白豪主義だと考えている。(David Weber, Aussie flag flyersd more racist: survey, ABC News,24 January 2012) 調査の結果によれば、国旗を掲げている人は、普通の人より人種差別の傾向が強いという。マスコミの調査は左翼思考によって行われるから、原因を説明せず、 もっぱら結果を重要視する。国旗を掲揚するオーストラリア人は、国家の構成員が遺伝子的に変化していることに気づいたからだろう。子供の頃は、西歐人が当 り前の町内が、今やアフリカ黒人、アラブ系イスラム教徒、支那人やマレー人といったアジア人、インド人、パキスタン人、ビルマ人で溢れているのだ。

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(写真/様々な混血人種)

   オーストラリアの高齢者なら家族のアルバムを開き、昔の街並みや白人ばかりの隣人といった写真を懐かしむだろう。そういえば、筆者が米国にいた時、証明 写真を撮ってもらおうと写真店を訪ねたことがある。その店番を若い白人女性がしていて、暇なので雑談をしたことがある。その日、彼女はたまたま祖父の代わ りに店番をしていたそうだ。彼女はおじいさんのアルバムを取り出し、セピア色の写真を見せながら、色々と街の歴史を語ってくれた。彼女は現在の街並みに不 満らしく、アラブ系移民が流入したことで、街の雰囲気が悪くなったし、以前のような安心感がなくなって残念だと語っていた。彼女はとても白人至上主義者と は思えない、温和でごく普通の西欧系女性だ。外国人労働者が増え、帰化人も増加すれば、温厚な日本人でもやがて人種差別主義者になるだろう。ちょっとした 違和感や嫌悪感でも、それが積もれば山となる。いつかは感情の雪崩が起きるだろう。

  移民を望んでいない庶民が、移民と共存せねばなら ぬ、とは納得が行かないだろう。移民を引き入れた者が、移民への健康保健料や教育費を負担し、不愉快でも同じ場所に居住し、各移民の保証人となって暮らせ ば良い。移民が刑事事件を起こせば、その保証人が損害賠償金を支払うようにすべきだ。以前、静岡県でひき逃げを犯したブラジル人が、さっさと祖国に帰って しまい、日本の警察が手を出せぬ事態となった。容疑者引き渡し条約がなかったので、ブラジル政府は犯人を日本側に引き渡さなかった。代理処罰ということ で、被害者家族は泣き寝入り。もちろん、そのブラジル人を雇った企業が責任を持つ義務はない。突然の不幸に苦しむ庶民は何処に怒りをぶつけていいのやら分 からず、位牌を持ちながらただ悔し涙を流すだけだとは。外国人労働者を望まない一般国民が、いつ襲いかかるか分からぬ事件に怯えながら暮らすのだ。移民を 引き入れた政治家は、現役時代に貯め込んだ裏金と議員年金とで幸せに余生を送るだろう。税金を巻き上げられた上に、移民と暮らす羽目になる庶民は哀れであ る。不幸が訪れた時に、「まさか自分に」と嘆いても遅いのだ。後悔するくらいなら、前もって移民に反対するほうがいい。「支那人反対!」と叫んだら、案外 気分が良いかもしれない。



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共産主義国を搾取したユダヤ人 / オリガルヒの正体 (2)

権力者と組んだユダヤ人政商

Boris-Berezovsky 4(左/ボリス・ベレゾフスキー)
   ヘビのように狡猾なロシア皇帝ウラジミール・プーチンが、最初の二年間でまず叩き潰そうと思ったのは、グシンスキーとボリス・ベレゾフスキー (Boris Berezovsky)であった。欧米のユダヤ人と同じく、ベレゾフスキーも民衆に影響力を行使するテレビ・ネットワークを支配するユダヤ人である。この ベレゾフスキーはギャングみたいな人相からは想像しがたい、アカデミック界から浮上した学者肌のオルガルヒであった。彼は数学を専攻した科学者で、モスク ワ林業大学でシステム・コントロールとオペレーション・リサーチを研究していたという。ベレゾフスキーが理数系の分野を専攻したのは、彼がユダヤ人であっ たからだ。ベレゾフスキーが語ったところによれば、

  俺には政界での将来なんて無いのさ・・・俺は政治エリートの一員じゃなかったし な。俺はユダヤ人だ。制約が山ほどあるのさ。そこんとこは、きっちり分かっている。(David E. Hoffman, The Oligarchs, Public Affairs, Oxford, 2002, p.130)

  科学分野ならユダヤ人への不条理な差別は少ないだろう ということで、ベレゾフスキーはコントロール・サイエンス学院に入り、自分の研究機関を主宰するようになった。応用数学を使って意志決定の過程を研究した らしい。1970年代にはハーバード・ビジネス・スクールで研究生活を送ったり、一時はカルフォルニア工科大学で研究をしたようだ。

   学者生活を送っていたベレゾフスキーがビジネスマンに転身したキッカケとは何か? それは自動車販売であった。彼は当時ジグリー(Zhiguli)という乗用車を造っていたソ連最大の自動車会社、アフトヴァス(Avtovas)の経営コ ンサルタントになって活動していたのだ。流通や販売といった商売が苦手なロシア人は、生産した自動車をどう売ったらいいのか分からなかった。そこに目をつ けたベレゾフスキーは、アフトヴァスの経営幹部に食い込んだのである。ベレゾフスキーは「ロゴヴァス(Logovaz)」を創立し、生産した車はロゴヴァ スが安値で買い取ることにした。ベレゾフスキーは総合商社のような企業を目指したのであろう。破格の値段で製品を売り渡しても、アフトヴァスの経営幹部は 自分の懐が痛むわけでもなかった。彼らは別段困らなかったし、それどころかロゴウァスの重役に迎えられたのである。最終的に廉価販売のしわ寄せは、労働者 に押しつけられたのは言うまでもない。

Paul Klebnikov 1(左/ポール・クレブニコフ)
   共産主義体制下でのソ連では、物々交換が珍しくなく、需要と供給を仲介する込み入った売買なんて不得意だった。日本のような流通システムが発達していな かったから、怪しい仲介業者が暗躍したのである。ベレゾフスキーは商社を築いて、売り手と買い手を結ぶ取引を展開したのだ。彼は自家用車に爆弾を仕掛けら れるような目に遭いながらも、モスクワの自動車市場に強固な支配権を確立したという。莫大な利潤を得るために、ベレゾフスキーは、チェチェン・マフィアの 手も借りたらしい。こんな科学者なんて日本ではお目にかかれない。実験室に籠もって研究していた学者が、商売を始めたら山口組と手を結ぶなんて考えられな い。やはりユダヤ人には倫理を無視した天賦の才が備わっているのだろう。『フォーブス』誌のポール・クレブニコフ記者によれば、ベレゾフスキーの商売に割 り込もうとした者は、思いがけぬ不幸な死に方をしたという。こうした疑惑の死を報じたクレブニコフ記者も、2004年にモスクワで射殺されてしまった。 (C.J. Chivers, Erin E. Arvedlund and Sophia Kishkovsky, Editor's Death Raises Questions about Change in Russia, The New York Times, July 18, 2004) 彼の暗殺はチェチェン人によるものとされているが、その背後にはベレゾフスキーがいたんじゃないか、と推測されている。

Alexander-Voloshin 1(左/アレクサンドル・ヴァローシン)
   1993年、ベレゾフスキーはアレクサンドル・ヴァローシンと共同で、AVVA(全ロシア自動車聯合)と呼ばれる投資会社を設立した。彼はドイツのフォ ルクス・ワーゲンみたいな、国民車をつくろうと思いつき、その資本集めを考えついたのである。手始めに20億ドルほど必要だったので、資金集めの手段とし てAVVAを開設し、株と引き替えができるというヴァウチャーを売り出した。このヴァウチャーは高級紙を使ったもので、わざわざスイスで印刷させ、紙幣の ように見せかけていた。1株と印刷された株の額面は1万ルーブルで、理論上AVVAの株と交換できるというものだった。しかし、実際は株に見える紙を販売 していたに過ぎない。ベレゾフスキーはその無価値の紙くずを売ったお金でアフトヴァス社の株をインサイダー価格で購入するつもりだったという。そして、ア フトヴァスとジェネラル・モーターズ(GM)と合弁会社を設立して国民車を生産しようとするつもりだったらしい。しかし、合弁事業は実現されず、AVVA 株は紙くず同然となった。しかし、ベレゾフスキーの懐は痛まず、むしろこの詐欺商法でかなりのお金を儲けたらしい。しかも、共同経営者のヴァローシンは、 まもなくエリツィンの首席補佐官になり、その後もプーチンの首席補佐官に納まっている。彼がベレゾフスキーにエリツィン一族に紹介し、エリツィン側近との 人脈作りに手を貸したのである。

  NTVを所有していたウラジミール・グシンスキーと同じく、ベレゾフスキーもロシア公共テレビ (ORT)を使って自らの権力を維持していた。1994年に、エリツィン大統領は国営のチャンネル1を競売に掛けず民営化し、51パーセントの株は国家の 所有としたが、残りを裕福な支持者に分割したのである。主な株主というのが、ベレゾフスキーを始めとするオルガルヒたちであり、ベレゾフスキーは19パー セントの株しか持っていなかったが、ORT経営陣の人事を掌握し、実質的な支配者となった。これは、エリツィンによる暗黙の了承を得ていたからできたこと である。こうした癒着関係があったので、エリツィンが再選を控えて支持率が急落した時、オルガルヒの面々はエリツィンを救済するために、こぞって資金を集 めたり、エリツィン支持のキャンペーンを張ったのだ。民衆からの人気を得ていた共産党が復権したら、ロシア国民を食い物にしてきたオリガルヒは真っ先に批 判の矢面に立つだろう。彼らは財産を没収されたうえに処刑されるかも知れない、という恐怖に駆られたのだ。

Boris Berezovsky & GussinskySergei Kiriyenko 1Yevgeny Primakov 1








(左:ベレゾフスキーとクシンスキー/中央:キリエンコ/右:プリマコフ)

   後進国では政治家と商売人の不正な結託がひどい。ロシアで権力を振るうエリツィンを支持したオルガルヒは、権力者の恩顧という甘い汁を吸いながら不正蓄 財に励んだのである。ベレゾフスキーはアエロフロート航空や石油会社シブネフチ、アルミ産業などにも手を伸ばし、その富を増大させていたのだ。また、ベレ ゾフスキーはエリツィン再選のご褒美として国家安全保障会議副書記に任命され、のちに独立国家共同体(CIS)調整機構執行書記にも任命された。ユダヤ人 ペテン師を国家の要職に据えるとは、エリツィンによる国家の私物化は言語道断。のちにベレゾフスキーは両方のポストから解任されたが、それでもエリツィン の娘タチアーナや側近との人脈を維持していたので、依然として政界で影響力を駆使できたという。例えば、彼はセルゲイ・キリエンコ(Sergei Kiriyenko)首相の解任を仕掛けたらしく、後継者のイヴゲーニー・プリマコフ(Yevgeny Primakov)首相はその危険を察知した。彼はベレゾフスキーの側近をアエロフロートやORTから排除し、抵抗する者は税務調査や会計検査官を送って 脅迫したのである。それでもベレゾフスキーは潰されず、なんと選挙に出馬して下院議員になってしまった。しかし、権力を握って安泰かと思われたベレゾフス キーに皮肉な事態が起こったのである。経済危機の煽りを受けたこともあり、エリツィンは強力な指導者を求めるようになったという。そこで、ベレゾフスキー の後押しもあって、FSB長官のプーチンを首相に任命したのだ。これは明らかに、プーチンを大統領に仕立てる布石である。エリツィンはその見返りとして、 プーチンに自分の刑事訴追を免責させる腹であった。

Roman Abramovich 3(左/ロマン・アブラモヴィッチ)
   権力者はその座から離れると哀れなものだ。エリツィンの娘による不正は目に余り、その収賄事件は政界から激しい非難を浴びていた。大統領が交代すれば、 前政権への不正追及だって激しくなるだろう。プーチンはエリツィン一族と癒着していたベレゾフスキーを狙うようになっていた。ベレゾフスキーからの支援を 受けて出世したプーチンだからこそ、かえってその影響力を警戒したのだろう。プーチンはこの危険なオルガルヒのベレゾフスキーに背を向け、不正行為を暴い て投獄するぞ、と脅しをかけた。意思の強いプーチンは追求の手を緩めず、ロシア・テレビ界の支柱たるORTをベレゾフスキーからもぎ取ってしまった。プー チンと対立したベレゾフスキーは下院議員を辞職し、外国に避難しようと思い始めたのである。彼は投資の一部を現金化した方がよいと考え、プーチンのお気に 入りであったロマン・アブラモヴッィチに、石油会社のシブネフ株を売却したという。ついでに、ORTの持ち株も8千万ドルでアブラモヴッチに引き渡した。 すると、アブラモヴィチはORT株に基づく自分の議決権を、親分のプーチンに恭しく献上したのである。こうして、皇帝プーチンはロシア最大のテレビ・ネッ トワークを掌握し、自分を批判するメディアを封殺したのだ。

Boris Berezovsky MansionBoris Berezovsky & Elena






(左:ベレゾフスキーが住んでいた英国の豪邸/右:恋人と一緒のベレゾフスキー)

   新たな権力者プーチンと対立したベレゾフスキーは亡命を余儀なくされた。彼は最終的に英国に避難し、憎いプーチンを批判しながら、イングランドで贅沢な 暮らしをしていたのである。しかし、そんな亡命者にも不幸な死が訪れた。2013年、彼の遺体が豪邸の浴室で発見されたのだ。(Richard Behar, Did Boris Berezovsky Kill Himself? More Compelling, Did He Kill Forbes Editor Paul Klebnikov?, Forbes, March 24, 2013) ブリテン捜査局の調べでは、他殺の痕跡がなく自殺という結論に達したらしい。しかし、ガーディアン紙のロシア特派員ルーク・ハーディング(Luke Harding)記者は自殺説を疑っている。彼はロシアの諜報機関がベレゾフスキーを自殺に見せかけて殺害したのではないか、と推測していた。そうした疑 惑がある一方で、ベレゾフスキーは訴訟による裁判沙汰や破産の危機で悩んでいたとの情報もある。ロシア人亡命者でベレゾフスキーの友人であるニコライ・グ ルシュコフは、警察やマスコミが報じる自殺や自然死を信じていない。グルシュコフは「奴が自殺したなんて考えは糞食らえだ。・・・裁判の判決が下りた時、 奴は活き活きとしていたし、家で待っている若い女について話していたんだ。あとになるが、奴は財政危機を乗り越えていたんだよ」と話していた。(Mark Adomanis, Was Boris Berezovsky Murdered? The Evidence Strongly Suggests No, But Luke Harding Says Maybe, Forbes, March 26, 2013)

Boris Berezovsky & Elena & KidsBoris Berezovsky & Annika Ancvernia









(左:家族と一緒のベレゾフスキー/右:パーティーでのベレゾフスキー)

    ただし、ロシアの秘密機関がベレゾフスキーを暗殺したのかどうか謎である。彼をロシアから追放し、権力基盤を固めたプーチンが、十年以上も経ってからわざ わざ暗殺するほど、ベレゾフスキーに価値があったのか? 彼を殺すメリットとは何だったのか? プーチン側は英国の防諜機関MI5が暗殺したのだ、との憶測を流した。(Cyril Dixon, Boris Berezovsky ‘died by hanging’as Kremlin blames MI5, Express, March 26, 2013) これと対照的な、別の推測もある。もしかしたら、ロシア諜報機関による暗殺からベレゾフスキーを守るため、MI5が自殺を装って彼を隠匿したのではない か、との噂も流れた。(Will Stewart, Is Boris Berezovsky ALIVE?, Daily Mail, 26 September 2013) 英国側としてもプーチンのイメージを悪くできるし、利用価値のあるベレゾフスキーを温存できるので、何らかのメリットがある。しかし、本当のところは分か らない。諜報機関が絡むと真相は闇の中だ。

資源が豊富なロシアを搾取

   共産主義国では逆説(パラドックス)が起こる。理屈では無産労働者(プロレタリアート)の為に建てられた楽園だったのに、いざ出来上がると専制支配、赤 い貴族の出現、庶民の搾取と弾圧、貧困の深刻化といった地上の生き地獄が実現される。ロシア、支那、北朝鮮を調べれば一目瞭然。共産主義体制が崩壊したロ シアに、成り上がり型の大富豪が誕生した理由は何か? それは北方の半アジア大国が天然資源に恵まれていたからである。何と言っても、石油、天然ガス、ニッケル、アルミニウム、鉄鉱石、レアメタルなどが豊富に 埋まっているのだ。だが、この資源国は計画経済と国家所有を前提とした法制度しかなく、自由市場経済における私営企業が存在するなんて考えていない。した がって、民間企業や私有化に関するルールや規制が無かった。まぁ、あったとしても権力者が勝手に歪曲するだろうし、規則や手続きを無視したって、怖い政治 家や官僚を掣肘(せいちゅう)しようだなんて国民もいないのだ。傲慢さを絵に描いたようなエリツィンが、法治主義のルールを気にするわけないし、暗殺を厭 わないプーチンが、公正な手続きを遵守するわけないだろう。

Mikhail-Khodorkovsky 1(左/ミハイル・ホドルコフスキー)
   石油成金のオルガルヒとくれば、日本人や欧米人なら、まずミハイル・ホドルコフスキー(Mikhail Khodorkovsky)を思い浮かべるだろう。彼は1963年に生まれたユダヤ人で、モスクワの共同アパートに住む貧しい家庭に育ったが、その才能を 活かし大富豪への階段を昇ることになる。彼は元々共産主義者青年同盟(コムソモール/Komsomol)出身で、名門メンデレーエフ化学技術学院を卒業し た後、別の大学で法律や金融・財政を学んだという。共産主義思想を植え込まれたロシア人なら、馬鹿の一つ覚えのように共産主義思想の擁護者になりがちだ が、ユダヤ人のホドルコフスキーはひと味もふた味も違った。彼は大学の級友とコーヒー・ショップやディスコ・クラブを開いたり、ソ連では希少価値のある品 を販売したり、と手広く商売をこなしていたようだ。一時は、「ナポレオン」といったブランデーやスイス産の偽ヴォッカを扱ったり、中でも人気だったのは荒 く洗濯したジーンズであった。西側のポップ・カルチャーはロシア人青年の垂涎の的であったからだ。西歐の文化に憧れたロシア人の欲求はすごかった。若い娘 の中には、コール・ガールになってもいいから、フランスのパリに住みたいと考えるものがいたくらいだ。若くて美しい時期を工場労働で無駄にしたり、国営食 料品店で配給を受けたりする生活なんてで嫌だ。雪が降りしきる寒い中、行列に並んで買うのが黒くなった腐りかけの肉だったりする。公営の狭くて汚いアパー トで、脂肪分の多い料理を食べながら、ジャガイモのような体型になってゆく。お洒落をしたい年頃なのに、高品質の化粧品もないし、気の利いた娯楽も少ない から、車の中でのセックスが最高の楽しみだったりする。気がつけば肌はかさかさ、シミ皺だらけの顔にはヒゲが生え、小太りの中高年ババアが一丁出来上が り。そんな人生はゾっとするだろう。(考えてもしょうがないけど、なんで可愛らしいロシア人少女が、中年過ぎると大型のブルドッグになってしまうのか不思 議である。)

  商才のあるホドルコフスキーは、資金調達のために「メナテップ(Menatep)」と称する協同組合を結成した。科学分 野の研究やコンピューター開発に必要な技術や部品も提供したらしい。彼にとって、コンピューターの購入販売は主な収入源となっていた。ホドルコフスキーは また、ヴェニスの商人みたいに、金貸し業も同時に行っていたという。この協同組合は1988年に「メナテップ」銀行に再編され、「商業新生銀行」として公 式に営業免許を受けたのである。この新生銀行は国営銀行とのジョイント・ベンチャーで、資本金は250万ルーブルであったという。創立当時はコムソモール 中央委員会をはじめ色々な共産党員が資金を持ち込んだらしく、不正な資金洗浄を行ったようだ。悧巧なホドルコフスキーは警察の嫌がらせや捜査をかわすた め、国家委員会の役人に袖の下を渡していたらしい。やはり、灰色のビジネスに手を染める連中は、いざという時のために準備しているものだ。「メナテップ」 は再免許を受けて株式会社となり、ホドルコフスキーが取締役会の会長におさまった。彼の欲望はまだこんなもんじゃない。1991年に「メナテップ株主クラ ブ」を発足させて、政府が国有企業を私有化する時代のチャンスを見逃さなかった。ホドルコフスキーはヴァウチャーを集めて私有化された企業を支配するし、 メナテップ・バンクが株を集めれば、それを管理するために「ロスプロム」を設立した。メナテップは各分野に手を広げ、子会社を抱え始めたという。それは化 学、建設、織物、鉱業、消費財、石油の分野であった。

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(左:ヘンリー・キッシンジャー/中央:ジェイコブ・ロスチャイルド/右:ハンス・ディートリッヒ・ゲンシャー)

   こうしたカテゴリーの中で、もっとも成功したのが石油部門の子会社、「ユーコス(Yukos)」であることは言うまでもない。ユーコスはロシア最大の石 油会社に成長し、ホドルコスキー帝國の支柱となった。1995年にはグループ管理会社として「ロスプロム」を設立したが、ホドルコフスキーはその取締役会 会長になる。成功する悪党は幸運なものが多い。1998年に起こった金融危機でメナテップ銀行は破綻するが、ホドルコフスキーはユーコスを何とか守り抜い たのだ。こうした苦難をくぐり抜けると、翌年は石油価格が高騰して、ユーコスの価値はうなぎ登り。ダーティーなイメージを払拭するために、西歐の幹部を ユーコスに招いたり、と透明な経営に務めたらしい。また、公共精神があることを宣伝するために、アメリカの議会図書館に100万ドルの寄附を行い、オープ ン・ロシア財団を設立すると、ヘンリー・キッシンジャーやジェイコブ・ロスチャイルドを理事会のメンバーに迎えたという。キッシンジャーは確かに有名人だ が、いかがわしいユダヤ人に変わりがない。ニクソン大統領から「俺のユダ公(My Jew boy)」と呼ばれた元国務長官は、副大統領のネルソン・ロックフェラーの方に忠誠を誓っていたのだ。ジョン・F・ケネディーからも侮蔑されたキッシン ジャーは、支那でもコンサルタント業務を請け負ったりして儲けていたらしい。自らの地位を安泰にするため、ホドルフスキーは不動の地位を誇るロスチャイル ドをパトロンにし、プーチンからの攻撃に備えたのかも知れない。

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(右/法廷でのホドルコフスキー)

   ホドルコフスキーは自らの石油帝國を更に拡大しようと、大手石油会社「シブネチ」を吸収合併しようと試みた。しかも、その合併で誕生する会社の株式に、 アメリカの巨大石油会社エクソン・モービルを引き込もうとしたのだ。ロシアの主権を自らの手に握っておきたいプーチンにとって、巨万の富を築くホドルコフ キスーは脅威となってしまう。危険な芽は早めに刈り取っておかねばならない。ロシア検察当局は脱税などの容疑で、ホドルコフスキーに禁固10年を求刑し た。裁判では禁固9年の刑を言い渡され、服役中に2013年プーチンの恩赦を受けて釈放されたのである。ホドルコフスキーの釈放には、ドイツの元外相ハン ス・ディートリッヒ・ゲンシャー(Hand=Dietrich Genscher)が動いていたという。(Secret diplomacy in Kordorkovsky case, Pravda, 24 December 2013) また、彼の釈放前にヘンリー・キッシンジャーがモスクワに渡り、プーチンやセルゲイ・イワノフと会談していたというから、奇妙な偶然である。刑期が 2017年までに延長されたホドルコフスキーは、恩赦を得るためにプーチンと取引できる何かを隠し持っていたのだろう。あのプーチンが人道主義で動くはず はない。必ず裏取引があったはずだ。なぜドイツのゲンシャーが、悪徳商人の保釈を求めてプーチンと交渉したのか、甚だ不思議である。ただし、釈放されたホ ドルコフスキーが、再びロシアの政治に介入することはないだろう。今度は命が危ないからだ。

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(左:ヨシフ・スターリン/中央:毛沢東/右:フランクリン・ローズヴェルト)

   ロシアの支配者になるような政治家は実に狡賢い。独裁者は冷徹な目で現実を認識し、邪魔者を早めに片付けようとする。自分の権力基盤にとって脅威となる 悪魔は小さなうちに抹殺しようとする。ユダヤ人は金銭を持ち始めると実に厄介だ。厚顔無恥な上に欲の皮が突っ張っている。しかも、世界各地に強力な仲間を 持ち、同種のよしみで協力を求めることができる。世界ユダヤ人会議なんて恐ろしい組織まで持っている。日本人が「世界日本人会議」を組織するなんて発想は 無い。せいぜい歐洲と北米に、日本アニメ同好会を結成するくらいだ。大学の教授や新聞社の論説委員はけっして口にしないが、ヒトラーやスターリンは悪党 だったから、ユダヤ人の危険性に気づいていたし、その脅威を早めに潰してしまおうと思ったはずだ。ヒトラーはドイツで金融を支配するユダヤ人を排斥した かったし、米国や英国にはびこるユダヤ勢力を警戒していた。ユダヤ人だらけのボルシェビキを肉眼で見たスターリンは、ロシアの実権を握るやユダヤ人を排斥 したり、ヒトラー以上にユダヤ人を虐殺したのである。邪魔者どころか、将来自らの権力を脅かすユダヤ人に対し、スターリンは先手を打ったといえよう。いか にも野蛮なスターリンらしいが、安心を確保するためには皆殺しが一番。ワルい奴は同類の臭いが分かるのだ。日本人みたいな甘っちょろい民族は、ユダヤ人の 本性が分からない。明らかに分かる支那人や朝鮮人に対しても、厳しい処置をとれない日本人が、海千山千のユダヤ人に対抗でき訳がないだろう。島国で平和に 暮らしてきた日本人に、大量虐殺が当然のアジア大陸は理解できない。血なまぐさい生活が日常のアジア人は、心に闇を持ち、執念深くて陰険だ。如何なる手段 を用いても勝利を確実にする。公正や名誉を求めるなんて、平和な民族の道楽である。ユダヤ人の本性は、同類のアラブ人と対峙した時に現れる。迫害されて哀 れなユダヤ人というイメージを日本人は持っているが、そんな幻想はパレスチナ紛争で牙をむき出しにしたユダヤ人を見れば、粉々に消し飛んでしまうだろう。

Hitler 3winston churchill 1(左:アドルフ・ヒトラー/右:ウィンストン・チャーチル)
   ロシアを自分の物にしたプーチンなら、ユダヤ人に支配された欧米諸国をあざ笑うだろう。第二次世界大戦を冷静に眺めてみれば奇妙なことに気づくはずだ。 英国のチャーチルが、あれほどドイツと闘いたかった理由のひとつは、迫害されるユダヤ人を救いたかったからである。異常なまでにユダヤ人贔屓だったチャー チルは、同胞のイギリス人を犠牲にしてまで異邦人たるユダヤ人を救いたかったのである。チャーチルとユダヤ人の関係は滅多に書かれないが、調べてみると驚 愕の史実が出てくる。第一次大戦で歐洲政治への介入を嫌がったアメリカ国民は、ユダヤ人好きのローズヴェルトによって戦争に引きずり込まれてしまった。共 産主義が大嫌いだった英米が、天敵ソ連と同盟を結び、ドイツ人と戦うことを選んだのだ。逆にヒトラーは英米との闘いを望んでいなかった。むしろ、同盟を結 びたかったくらいである。莫大な犠牲を払った大戦が終結すると、一番得をしたのはスターリンで、二番目が毛沢東、三番目が米国、認めたくないだろうが英国 は負け組である。ユダヤ人を助けて、大英帝国は没落。イギリス人エリートは大量に死んでしまうし、植民地での人種的優越もなくなって、白人の王国だったブ リテンに有色人種が逆流してきた。解放されたユダヤ人はおぞましいイスラエルに向かわず、アングロ世界に住み着いたのである。気前よく移住を許した米国や 英連邦のアングロ系国民は、ユダヤ人に国家の中枢を握られてしまった。しかし、言論界をユダヤ人に支配された欧米諸国では、こんな簡単な事実を述べる学者 はまずいないし、テレビ局がユダヤ人支配の現実を描くドキュメンタリー番組を作ることはない。大抵の歴史家は既存の枠組みの中で、歴史書を綴っているの で、外界から歴史を見ることはないのだ。ユダヤ人が設定した枠からはみ出た歴史書は、「反ユダヤ主義」との烙印を押されて、「トンデモ本」と分類されてし まう。ロシアの現実を見ることは、日本人にとって意義がある。露骨な権力闘争は良い勉強になるのだ。




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ロシアを食いつぶした経済マフィア / オリガルヒの正体 (1)

ユダヤ人VSロシア人

  ロシア人は狡猾で陰険だが馬鹿 ではない。兇暴で情け容赦のないロシア人は、もっぱら掠奪を趣味とする野蛮人であるが、同類の犯罪者を見分ける能力は一級品である。ユダヤ人は学問と同じ く悪行においても天才的能力を発揮するので、無防備な西歐人や日本人は容易く隷属してしまう。しかし、同じ穴の狢(ムジナ)たるロシア人には手こずるみた いだ。遵法精神を持つ西歐人なら、ユダヤ人は立法府を牛耳って、彼らを意のままに操れる。しかし、力のみを信奉するロシア人相手だと勝手が違い、札束だけ では調教できないのだ。現代のロシア皇帝ウラジミール・プーチンは、甘っちょろい西歐の政治家とはまったく違う。しかも、ロシア人とはスラヴ人の皮を被っ たモンゴル人だ。こんな奴らを束ねる支配者とくれば、相当なワルである。綿密な謀略が得意なプーチンは、本能的にユダヤ人を警戒する。同じ臭いを放つ異邦 人に絶対油断しない。だから、プーチンはユダヤ人の軍門に下る前に叩き潰そうとしたのだ。こうしたワルどもの闘いにおいては、「やるか、やられるか」の選 択しかないのである。

pogrom Jews









(写真/ロシアにおけるユダヤ人)


   ロシアにおけるユダヤ人の歴史は長くて暗い。農奴国のロシアに住んでいたユダヤ人の仕事といえば農業くらいしかなかった。だから裕福になれなかったし、 おまけに「ポグロム」という虐殺が時折起こって、ユダヤ人は逃げ回っていたのである。こんな惨めさからアメリカに移民できるチャンスを見つけたユダヤ人 は、どんな嘘をついてでも新大陸に渡りたかった。文明国のアメリカ合衆国では、たとえユダヤ人でも才能があれば、出世ができたり裕福にもなれたから、ロシ アでは就けない職業を求めたのである。希望の国アメリカには、貿易やエンターテイメント、金融、報道など魅力的な職場がいっぱいあった。こうした職業をユ ダヤ人に解放することは、アメリカ人にとって自殺行為ある。必ずやユダヤ人が要職を占め、その業界を乗っ取り、他分野のユダヤ人と連携して永久支配を完成 させるのだ。アメリカで成功したユダヤ人でも、ロシアに残った同胞は気になったらしい。ポグロムを続けてユダヤ同胞を迫害する帝政ロシアが許せなかった。 そこで、東洋の新興国日本を利用してロシア皇帝を膺懲(ようちょう)しようとしたのが日露戦争であった。ヤコブ・シフなどのユダヤ人富豪が日本の戦時国債 を買ってやったのも、善意からではなくロシア懲罰が目的だったのである。

lenin 1Karl Rdek 1Lev Kamenev 2Yakov Sverdlov 1








(左:レーニン/カール・ラデック/レフ・カーメネフ/右:ヤコフ・スヴェルドルフ)

   敗戦で帝政ロシアがぐらつき始めたら、こんどはユダヤ人過激派、つまりレーニンが率いるボルシェヴィキをアメリカ・ドイツの金融資本家が支援して、憎き ロマノフ王家を抹殺してしまった。グルジア人のスターリンを除いて、ボルシェヴィキのメンバーはほとんどがユダヤ人である。レーニンは母方の血統でユダヤ 人であったし、国際共産主義のリーダーであったカール・ラデック(Karl Radek/本名Karol Sobelsohn)やレフ・カーメネフ(Lev Kamenev/本名Rozenfeld)、ヤコフ・スヴェルドルフ(Yakov Sverdlov)はユダヤ人であった。かつて人気があったトロツキー(本名/Lev Davidovich Bronstein)はウクライナ出身のユダヤ人である。レーニンとも家族ぐるみで親しかったグレゴリー・ジノヴィエフ(Grigorii Yevseevich Zinoviev)もウクライナ出身のユダヤ人。(高齢の共産党員にとっては懐かしい名前だろう。) とてもウクライナ人とは思えない顔つきのユダヤ人を見れば、いかにユダヤ人が異質な種族かが分かる。日本人によく知られているウクライナ人といえば、映画 『バイオハザード』の主役ミラ・ジョボビッチ(Milla Jovovich)であろう。ちなみに、オレンジ革命の時話題になったユーリヤ・ティモシェンコ(Yulia Tymoshenko)は、リトヴィア系ロシア人で、ウクライナの地元民ではない。

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(左:トロツキー/中央:グレゴリー・ジノヴィエフ/右:ミラ・ジョボヴッチ)

   ともかく、こうしたユダヤ人過激派を財政的に支援したのがウォール・ストリートの金融資本家で、将来の市場としてロシアを独占するために革命を支持した のである。(たとえばAmerican International Corporationが有名。)ロマノフ王朝が居坐っていると、巨大銀行がロシアを搾取しようとしても邪魔されるから、うるさくて厄介なロシア皇帝を始 末しておいた方が得策と考えていたのだろう。我々は学校の教科書で、共産主義者による「ロシア革命」とだけ習っているが、実際はロシアで起こったユダヤ人 コミュニストによる「ユダヤ革命」なのだ。世界史の教科書では、革命家の顔写真を掲載して、ユダヤ人革命家個人について述べないから、日本の高校生は彼ら の素性が分からない。日本の子供なら「先生このオッサンたち何者? 」と訊いてくるから、社会科の教師は説明に困るだろう。まさか嘘をつくわけにも行かないが、本当の事を喋るのもちょっと辛い。だが、NHKの高校講座世界 史に出てくる赤い講師なら大喜びで答えるかもね。もっとも、如何に共産主義が素晴らしいかを説くだろうけど。

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(左:ミハイル・ゴルバチョフ/中央:ボリス・エリツィン/右:ユーリ・ティモシェンコ)

   ロシアはユダヤ人との腐れ縁で散々な目に遭っているが、日本人からすれば「いい気味だ」と言いたくなる。巨万の富を持ちながらも更なる利益を求めるグ ローバリストにしたら、ロシアはユーラシア大陸の要となり、何としても押さえねばならぬ大国である。ロシア人は役立たずでも、その土地に眠る天然資源は咽 から手が出るほど欲しい。共産主義体制が崩壊したロシアは、西側の金融機関や投資家にとって魅力的な市場経済処女地であった。あくどい手段を用いて莫大な 資産を築き、やりたい放題の「オルガルヒ(Oligarch)」の正体は、大富豪のユダヤ人政商である。国家独占経済が急に市場経済に移行したのだから、 商才などからっきしなかったロシア人に、ビジネスマンになれといったってどだい無理。ただ、そこには例外があった。ユダヤ人は別だ。勉強と金儲けはユダヤ 人の得意技。総合格闘技なら、プライド・チャンピオンのヒョードル・エメリヤネンコ(Fedor Emelianenko)や空挺部隊のセルゲイ・ハリトーノフ(Sergey Kharitonov)といったロシア人の方が強い。しかし、そろばん勘定とくれば、ユダヤ人が三冠四冠のチャンピオンだ。ゴルバチョフを倒して、新生ロ シアの大統領になったエリツィンは、ブルドーザーのようなごり押しなら得意だったが、経済政策については全くの素人。ウォカの早飲み大会なら優勝できて も、産業育成といった地道な実業には無知であった。経済アドヴァイザーの正体も吟味せずにロシア経済を任せて、国営企業は貪欲なハゲタカとオルガルヒ(新 興財閥)の餌食。

  考えてみれば日本も明治維新の時は危なかった。もし、江戸時代にユダヤ人が居たら、我が国の殖産産業は悉く外国勢力 に喰われたかも知れない。德川慶喜(けいき)に渋沢栄一がついて、様々な企業を興したから良かったのだ。近代資本制の産業社会に移行しようとした時、その 任務に当たったのが異邦人ではなく日本人であったから、順調に経済発展ができたのである。巨大な財閥を築いた岩崎弥太郎だって愛国心を持つビジネスマンで あったし、北海道開拓を任された政治家も日本人だったから問題が少なかったのだ。もし、ロシア系ユダヤ人に任せたら、北海道はユダヤ資本の牙城になってい ただろうし、日本の領土であっても巨大な租界の如き様相を呈していたかも知れない。三菱の岩崎弥太郎は渋沢を誘って市場独占体制を図ろうとしたが、それで も祖国を食い潰そうとはしなかった。渋沢栄一はカルテルを結ぶより、日本の企業育成に力を注いだのである。外国人なら日本の将来を考えて新たな産業を興そ う思わない。激動期に外人が存在するのは危険である。

ユダヤ商人の勃興

   ソ連末期からエリツィン時代にユダヤ人は勢力をつけた。この原因の一つとしてあげられるのは、ヴァウチャー(voucher)方式による国営企業の私有 化であった。エリツッイン大統領の下で経済改革に取り組んだイエゴール・ガイダール(Yegor Gaidar)とアナトリー・チュバイス(Anatoly Chubais)は、国有企業の資産を守るためにその民営化を図ったという。というのも、ゴルバチョフ政権下の後半で広がり始めた自然発生的な私有化を食 い止めるとともに、残存する共産主義者らが国家管理・計画経済の復活を叫んでいたからだ。当時、ロシアでは闇経済から怪しい商売人が表面に出てきたし、企 業努力をするよりも「親方日の丸」の方が楽だと考える人が多かったからである。それに、政府が企業の所有者ということは、特定の所有者がいないということ と等しい。つまり、監視する役目の人間がいないから、企業長ら経営幹部を含む労働集団が、勤務先企業の資産を勝手にぶんどって食い潰してしまうのだ。ガイ ダールとチュバイスは企業が丸裸にされることを防ぐためにも、国営企業を私有化することで、オーナーになった者が自分の資産を守るはずだ、と考えたのであ る。

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(左:アナトリー・チュバイス/右:イエゴール・ガイダール)

   産業構造を救済するには、どうしても共産主義の復活を食い止めねばならない。それには経済改革に対する一般民衆の支持を得なければ、ということで、ロシ ア国民一人あたり1枚の(株券を買える)小切手(ヴァウチャー/または引換券)を配り、これによって国民全体をロシア産業の株主かつ利害関係者に仕立てよ うと目論んだのである。私企業に転換した会社の所有者になったロシア国民は、僅かばかりでも利益の配当を受けるから、「自らの所有物」が再国有化されるこ とに反対するだろう、とガイダールとチュバイスは踏んだのである。冷戦崩壊後、社会主義に異を唱えていたシカゴ学派理論は輝いていた。企業の所有権を公的 管理から解放し、私有化して市場経済の原理に任せれば、生産性が上がり、効率も良くなるということで、私有は国有に勝るのだ、とガイダールとチュバイスは 信じていた。

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(左:アンドレイ・シュライファー/中央:ジェフリー・サックス/右:マキシム・ボイコ

   1991年ガイタールは大胆な経済改革に踏み切り、私有化はチュバイスに担当させることにした。そこでユダヤ人のチュバイスはハーバード大学の少壮教授 アンドレイ・シュライファー(Andrei Schleifer)を補佐官に選んだのである。ハーバード大学にはユダヤ人学者がゴロゴロいるからしょうがないけど、偶然なのか意図的なのか分からぬ が、ユダヤ人教授が抜擢されたのは不吉な予兆であった。 このシュライファーをチュバイスに紹介したのも、ユダヤ人でハーバード大学教授のジェフリー・サックス(Jeffrey David Sachs)であった。シュライファーはロシア人エコノミストのマキシム・ボイコ(Maxim Boycko)とハーバード・ロー・スクールを出たばかりのジョナサン・ヘイ(Jonathan Hay)を引き連れてやって来た。こうした秀才経済学者らは、自由主義経済の経験がないロシア人に市場経済の原理を導入しても大丈夫と考えたらしい。西側 の市場経済が機能するには、ロシアに法の支配があるという前提が必要なのだ。公正な裁判や法秩序を維持する警察、ビジネス関係の法制度、それに非公式の基 準や商慣行などが併せて存在しなければならない。闇経済くらいしかなかったロシアで、まともな産業や流通があるわけないだろう。だが、私有化を推進した連 中は、構造改革をすれば競争原理が働く一方、規制を求める政治的圧力が湧き上がるから、法制度の改革が起こって企業統治のシステムが出来上がるはず、と考 えていた。しかし、実際は一般ロシア人に企業経営など分からないし、不正に対する国民の監視というものがないのだ。市場経済の原理(プリンシプル)を持ち 込んでも、それが発芽する土壌(文化/カルチャー)がロシアに無かったのである。

  私有化で多くのロシア国民が小さな株主になるとは幻 想であった。実際に起こったことは、企業長やインサイダーが濡れ手に粟でボロ儲けという結果である。チュバイスはロシア産業の産業・商業の資産価値を計算 し、これをロシア国民総数で割って一人当たりの分け前をはじき出したという。次ぎに、その価格に相当する株を購入できるヴァウチャー(引換券/小切手)を 国民一人に1枚ずつ分配したのだ。これがロシアのヴァウチャー計画の本質である。経営幹部やインサイダーが彼らに振り当てられた株を購入するのはいいとし て、残りの資産を分配して一般国民に分け与えようとしたのである。16,500の大企業と中小企業を会社組織に転換し、それらの会社の帳簿上の評価額の 35パーセントをヴァウチャー所有者のために取っておく。この価額を低く設定してヴァウチャーの額面価格をはじき出し、1枚当たり1万ルーブルと決めたの である。何かややこしいが、つまり平民でも株主になれるよう、額面を安くしてあげたということ。

  計画がスムーズに進むと思いきや、 ヴァウチャー価格を安く設定したことが裏目に出てしまった。ロシアはインフレに見舞われ、ヴァウチャーの実質価格がしぼんでしまい、1万ルーブルが4千か 5千ルーブルくらいの値に下落したのである。一時はヴァウチャーを1枚10ドル以下で手放す庶民すら珍しくなかったという。多くのロシア国民は1万ルーブ ルのヴァウチャーなんてイカサマだと思い始めた。石油や天然ガス、鉱物資源に恵まれたロシアで、一人当たりの受け取り分がたった1万ルーブルだなんて理解 できなかった。ロシア国民は共産主義時代と同じように、またもやイカサマの犠牲者にさせられたと受け取ったのだ。(マーシャル・I・ゴールドマン 『強奪されたロシア経済』 鈴木博信 訳 NHK出版 2003年 p.158) エリツッンが打ち出したヴァウチャー計画で、最終的に1億4800万人のロシア国民のうち1億4606万4000人がヴァウチャーを受け 取った。受け取った国民はそれを現金と同じく扱って市場で売り払ってもよかったし、私企業に転換された企業の株と交換してもよかった。ほとんどのロシア人 は、ヴァウチャーを資本家たちの紙切れと思っていたし、それが本当にどれほどの価値があるのか、またそれをどう使ってよいかすらも分からなかった。

   やがて狡賢い連中が「ヴァウチャー・ファンド」なるものを創立し、このファンドの株を買うのにヴァウチャーを使ってくれたら、すぐにでも高額の配当金を 差し上げますよ、と人々に宣伝したという。ところが、ヴァウチャーをこうしたファンドの株に取り替えた人々は、「ファンド」が潰れ始めても何の保障も受け られなかった。つまり、ヴァウチャーを集めるためだけに、ファンドを設立した連中は目的を達成したら、さっさとファンドを破綻させてドロンを決め込んだと いうわけだ。様々なな手口でウァウチャーを大量に集めた悪党どもは、私有化された国営企業を支配する大株主になれた。こうして、驚くほど安い値段で国有財 産を手にした個人が、一挙に大富豪、すなわちオルガルヒに変身したのだ。ロシア国民が豊かになるはずなのに、一部の悪徳商人が裕福になったのでは、私有化 は明らかに失敗だった。しかも、私有化担当を務めた顧問のうち二人が、私有化に係わるインサイダー情報を使って懐(ポケット)を膨らませていたのだ。その 二人とは、アンドレイ・シュライファーとジョナサン・ヘイである。アメリカ議会はロシアが市場経済に移行できるよう、ハーバードに顧問を派遣するよう頼ん だのに、そのアメリカ人顧問官が不正を働いていたのだ。合衆国国際開発庁(USAID)をペテンに賭けたようなもので、ボストンの検事局は二人を告訴した のである。訴えられたシュライファーとヘイは最高で1億2000万ドルの損害を与えたと判断されたようだ。(David Warsh, Judge finds against Shleifer , Hay and Harvard, Economic Principals, July 4, 2004) この訴訟には更なるスキャンダルがあった。告訴されたのは二人ばかりではなく、シュライファーの女房であるナンシー・ジンマーマン(Nancy Zimmermann)とヘイの恋人で後に夫人となったエリザベス・ハーバート(Elizabeth Herbert)が含まれていたという。ナンシーはロシアで投資を行うヘッジ・ファンドのパートナーであった。彼女たちの容疑は判事により却下されたが、 女房や恋人をつかって銭儲けをしていたとは、呆れた経済顧問官である。

ユダヤ人の成り上がり者

Vladimir-Gusinsky 2(左/ウラジミール・グシンスキー)
  ユダヤ人は共産主義革命でロシア人を奈落の底に落とし、市場経済への転換期になれば、ロシア国民の膏血(こうけつ)を啜(すす)っていたのだ。悪辣なユダ ヤ人オルガルヒのひとりウラジミール・グシンスキー(Vladimir Gusinsky)は、地下経済の中から現れた成金だがユニークな経歴を持つ。高校で数学を勉強したウラジミールは、名門のモスクワ理学技術学院に入ろう としたが、ユダヤ人ということで入れなかったそうだ。それで彼は傷つき憤りを感じたという。(David E. Hoffman, The Oligarchs: Wealth and Power in the New Russia, Public Affairs, Oxford, 2002, p.152) そこで母親が通ったことがあるグプキン石油化学・天然ガス大学に入ることにした。反ユダヤ主義の伝統があるロシアで暮らすグシンスキー家には辛いことが多 かった。母方の祖父はスターリンによる大粛正で射殺されたという。ウラジミールは子供の頃、近所のガキどもから「小さなユダ公」と馬鹿にされて悔しかっ た。それに、グシンスキーの家族は狭いアパートの一間に暮らす労働者世帯であったから貧乏が身に沁みたのかも知れない。お金儲けのためなら、ユダヤ人はと にかく色々なことをする。ウラジミールは大学を中退後、ジーンズやオーディオ・カセットを仕入れて販売したこともあったという。大学を辞めてから陸軍に 入ったが、そこは化学戦に備える部隊だった。しかし、ユダヤ人のウラジミールに愛国心などあるわけがない。さっさと軍隊を離れたのちにたどり着いたのが国 立演劇藝術大学であったという。シェイクスピアやモリエールさえ読んだことがなかったのに、演劇を学びたかったとは呆れてしまう。でも、ユダヤ人にはこう いうタイプが結構多くいて、何となしに各分野を転々としているうちに成功したりするのだ。ウラジミールは演劇界ではユダヤ人は歓迎されぬのではないか、と 心配したらしい。ロシアでは反ヤダヤ主義が根強いからだ。

  ドラマの演出をしながら、グシンスキーはタクシー運転手をしたり、銅線を加 工してブレスレットを作り、街の屋台でこっそり売るといった副業も行っていた。一時期、グシンスキーは米国のヴァージニア大学で金融経営学を勉強したとい うから、純粋な芸術家というよりプロデューサーの方に向いていたのだろう。ビジネスにおいて成功するには人間関係が大切だから、グシンスキーは舞台の仕事 を続ける一方で、人脈作りにも精を出していたようだ。愚鈍なロシア人と違って、ユダヤ人はお金の臭いに敏感である。1989年、彼はロシアに投資したいと いう外国人が存在するのを知ると、彼らの相談にのるコンサルタント会社を作れば儲かるのではないかと考え、「モスト」と称する協同組合を開設した。「モス ト」はワシントンの有名な法律事務所アーノルド・アンド・ポーターの分社であるAPCOと合弁で始まった会社である。モストは国営企業で売っていない品物 を扱ったから、道具類や機械を必要とする建設業にとっては便利な存在であった。そこで、数々の事業から得た利益を基にグシンスキーは、自分の銀行「モス ト・バンク」を設立したというわけだ。彼はモスクワ市長のルシコフとつるんで、市が所有する資金を預かり、役所が支払いに用いない資金を、通貨投機や高利 回りの政府国際購入に当てて、相当な利潤を得ていたという。こうして、1994年までにモスト・バンクは、ロシア最大の銀行のひとつになっていた。

   エンターテイメントはユダヤ人の得意とする分野で、舞台監督をしていたグシンスキーがその手腕を発揮できる新事業としてふさわしかった。欧米では同類の ユダヤ人がマス・メディアを独占して裕福になっているから、グシンスキーが同様の行為にでても不思議ではない。彼はルシコフ市長のコネを使い、モスクワ地 域をカバーするチャンネル4の支配権を手に入れ、1日2、3時間の放送を始めることができた。ユダヤ人が危険なのは、最初は小規模でも、一旦キッカケを掴 めば、それを徐々に拡大させ独占を目論むからだ。なにしろ、メディアを使えば大衆操作で政界を動かしたり、圧倒的な影響力を駆使してさらなる利益を得る分 かっている。だから、異人種との競争より、同族で業界を固めて共存共栄を謀ろうとするのだ。グシンスキーはロシアで最初の民間テレビ網となった全国放送 NTV(独立テレビ)を設立し、大衆受けを狙ってエリツィン批判を展開したこともある。彼はユダヤ人らしく巨大メディア帝國を作ろうとした。グシンスキー のモスト・メディアは、衛生通信網の「エフォ・モスクヴィ」といったラジオ局や、『セヴォードニャ』という新聞、『ニューズウィーク』と共同で出版する 『イトーギ』といった雑誌を取り込み、手広いメディア複合体に変貌していったのである。グシンスキーの政府批判はエリツィンの逆鱗に触れたこともあり、彼 は家族を連れて一時英国に逃れることもあった。ところが、1996年の大統領選挙で、共産党のゲンナージ・ジュガーノフ(Gennady Zyuganov)が台頭するや、エリツィンの地位が危なくなり、それでは困ると思ったグシンスキーは、「独立」メディアを動員してエリツィン支持の方針 に転換したという。共産党時代に逆戻りしたら、彼のメディア帝國も危なくなるから、嫌でもエリツィンの勝利を願ったのである。ユダヤ人はこうして自分の為 に、巧妙な政治キャンペーンを張って世論を操作するのだ。

  米国のユダヤ人が作る『サタデー・ナイト・ライヴ』みたいに、グシンスキー も政治家を風刺する『クークルィ(Kukly)』という番組を制作した。人形劇のスタイルで政財界の大御所を笑い物にし、彼らを痛烈に批判して大衆の人気 を勝ち得たという。エリツィンからプーチン政権に代わってからも、その番組の姿勢は変わらず、原子力潜水艦クルスクが沈没した時などは、プーチンの無策ぶ りを手厳しく批判したらしい。グシンスキーは政府から独立したメディアというポーズをとり、自由報道の擁護者と振る舞っていたので、独裁者プーチンにとっ てもグシンスキーは手強い相手であった。それゆえ、プーチンとしても強引に潰すこともできず、慎重に対処せねばならならなかったという。しかも、グシンス キーは1996年に諸々のユダヤ人宗教組織や福祉団体をまとめて「ロシア・ユダヤ人会議」を創設し、初代会長となった。世界中に蜘蛛の巣のような人脈を張 り巡らしているユダヤ人をバックにつければ、いくら豪腕のプーチンでも簡単に手を出せないだろう。用心深い悪党らしく、グシンスキーはイスラエル国籍を取 得しており、身に危険が及べばいつでもイスラエルに逃亡できるよう準備していた。こう聞けば、脱税容疑で国外逃亡した米国のマーク・リッチ(本名 Marcell David Reich)を思い出す人がいるも知れない。このユダヤ人リッチは逃亡後、イスラエル国籍を取得すると、ユダヤ人脈を利用してクリントン大統領から恩赦を 得てしまった。イスラエルとは犯罪をしでかしたユダヤ人の避難場所(シェルター)である。(このリッチについては別の機会で触れる。) 二重国籍を持つユダヤ人が、世界に広がるユダヤ人ネットワークを活用し、ユダヤ人インサイダーのグローバリストになることは当然であろう。

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(左:ロマン・アブラモヴィッチ/右:ベレル・ラザル)

   忌々しいグシンスキーではあるが、権力基盤を固めたいプーチンとしては、無闇にグシンスキーを投獄しようものなら、ユダヤ人からの国際的非難を浴びてし まい、自らの評判を落とすことになる。グシンスキーはユダヤ人団体にお金をばらまいていたので、彼に心酔していたユダヤ人も多かったらしい。慎重なプーチ ンとしては、ロシア・ユダヤ人会議を安易に潰したり、強引に乗っ取ったりする危険を冒したくない。そこで、プーチンは外国からユダヤ人指導者を連れてき て、別のユダヤ人団体を作る事にしたのである。毒蛇のコブラには大蛇のパイソンを、ロシアのユダヤ人には外国のユダヤ人をぶつければ良いというわけだ。悪 党プーチンは実に賢い。そこで選ばれたのは、ロシア国籍を持たない米国のラビ、ベレル・ラザル(Berel Lazar)であった。ラザルはニューヨークに本部がある「ハバード(Chabad)」と呼ばれる正統派ルバヴィッチ(Lubavitch)のハシディズ ム(Hasidism)運動に属していた。日本人には何だか分からぬ宗派だが、簡単に言えばユダヤ教の戒律を厳守するウルトラ保守派と考えれば良い。(世 俗的改革派と違った復古的敬虔派ユダヤ教徒をイメージしてもらえばいいのだか、これまた日本人には難しいから詳しくは個人で調べてね。) 偶然だが、プーチンの腰巾着オルガルヒでユダヤ人のロマン・アブラモヴィッチ(Roman Abramovich)が、ラビのベレル・ラザルに財政支援をしていたのである。このアブラモヴィッチはまた、レフ・レヴァーエフ(Lev Avnerovich Leviev)と仲が良く、レヴァーエフは元ロシア・ユダヤ人会議の幹部で、イスラエルとロシアにおけるルバヴィッチ派ハジディズム運動の支持者でもあっ た。

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(左:プーチンと会談するベレル・ラザル/右:レフ・レヴァーエフ)

   レフ・レヴァーエフはウズベキスタン生まれのイスラエル国民で、とかく噂のあるダイヤモンド商であった。迫害されるのか日常のユダヤ人にとって、宝石は 持ち運びに便利な資産であるから、宝石商や両替商はユダヤ人らしい職業だ。ユダヤ人の巣窟となったアントワープやアムステルダムで、ユダヤ人のダイヤモン ド加工業者や小売商は有名である。政商としての才能があるレバーエフは、プーチンとのコネを使って、デ・ビアス社が独占していたロシア産ダイヤモンドの販 売権に食い込んだらしい。デ・ビアス社とはあのローズ奨学金で有名なセシル・ローズが築いた世界最大のダイヤモンド会社である。こうして銭儲けに励んだシ レヴァーエフが、ロシア・ユダヤ人会議に代わる新たな組織「独立国家共同体ユダヤ人コミュニティー連盟」の会長に就任したのだ。(「Federation of Jewish Community of the CIS」を指す。)

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(左:アドルフ・シャエヴッチ/右:ピンカス・ゴールドシュミット)

   ユダヤ人同士の対立を利用するプーチンは、まだロシア語を習得していないラザルにロシア国籍を与えて、彼の宣教活動を助けてやったという。プーチンのお 気に入りとなったラビ・ラザルは、ロシア各地のハシディズム・ラビの代表を招集し、新たな団体を構築し始めた。集められたラビは満場一致でラザルをロシア の首席ラビに選出したのである。しかし、ロシアには当時ユダヤ人会議によって承認された首席ラビ、アドルフ・シャエヴィッチ(Adof Shayevich)がいたのだ。そんなことは百も承知のプーチンは、たちどころにラザル率いるロシア・ユダヤ人コミュニティ連盟を、ロシアにおけるユダ ヤ人を代表する公式組織と認めたのである。毒をもって毒を制する、政治の要諦を修めたプーチンならではの策略。さすが仕掛に抜かりのないプーチンだ。これ で、グシンスキーのユダヤ人会議は、ロシア・ユダヤ人の公的代表機関でなくなったから、グシンスキーを潰しにかかっても、反ユダヤ主義との非難を招くこと もなくなった。鉄は熱いうちに打てとばかりに、さっそくプーチンはグシンスキーを召喚し、有無を言わさず投獄したのである。だが、世界の指導者の数名が異 議を唱えたため、告訴は取り下げられグシンスキーは釈放されてしまう。しかし、そんなことで迫害の手を緩めるプーチンではない。シャエヴィッチのもとでモ スクワの主任ラビをしていたピンカス・ゴールドシュミット(Pinchas Goldscmidt)が、親分のシャウヴッチからラザルに乗り換えることを拒否すると、滞在ビザの更新をしないという嫌がらせをしたのである。ゴールド シュミットはスイス国籍のユダヤ人であったから、プーチンは邪魔なゴールドシュミットを国外退去処分にし、イスラエルに追い払ってしまった。(Yossi Melman , No love lost, Haaretz, December 8, 2005)

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(写真/ルバヴィチ・ハシディズムのユダヤ人)

   自分に刃向かうグシンスキーとユダヤ人会議を痛めつける一方で、プーチンは従順なユダヤ人連盟を厚遇したのである。ルバヴッチ派が信徒用のビルを増築し たら、その建堂式に出席してお世辞を述べ、イスラエルからモシェ・カッツァーヴ大統領が来れば、クレムリンで晩餐会を開いてやったのだ。しかも、そのディ ナーはコーシャ(ユダヤ教の食物戒律)に則った方法で調理され、厳格な調理法を気にするユダヤ人のために、厨房には特別な洗浄装置を備えたという。日本人 並みの気配りができるなんてプーチンも大したものだ。まぁ、狡猾な独裁者にとって、これくらいの「おもてなし」は造作もない。愛国心涵養のためにロシア正 教を活用しているプーチンにとったら、ユダヤ教徒をおだてて利用しようとしても不思議ではないだろう。ユダヤ人が居坐る国の支配者が、ユダヤ人の政治的野 心を打ち砕こうと思ったら、信仰に熱心なユダヤ人を利用して、ユダヤ人の毒を中和させることだ。彼らはいつも何かに不満を抱いて、批判することが三度の飯 より好きである。だから、ユダヤ人を押さえ込もうとするなら、ユダヤ人同士を対立させ、彼らのエネルギーをいがみ合いで消耗させることだ。ユダヤ人には金 銭と権力を追求する世俗派がいる一方で、宗教的生活を熱望する頑固な敬虔派がいる。それなら、ユダヤ人には金貨より宗教を与えておく方が無難であろう。

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(写真/正統派ユダヤ教徒)

   栄枯盛衰は世の常である。栄華を誇ったグシンスキーもプーチンの登場で、その権力と財力に翳りが差してきた。2000年、横領罪で逮捕されたグシンス キーは、言葉にするのも恐ろしいモスクワの「バツィルスカヤ(Butyrskaya)」刑務所に放り込まれてしまった。三日後グシンスキーは釈放されて、 メディア・モストとNTVの株の一部を手放して、2億6100万ドルを借金しているガスプロムに引き渡すことを約束させられた。そうすることでスペイン行 きを許可されたのだが、そのあと再び逮捕状が発行され、今度はスペインで13日間投獄される羽目になったという。その間、同種の嫌がらせとして、覆面の税 務査察官から検事総長に至る役人により、30回以上に及ぶメディア・モストの強制捜査が行われたのである。メディア・モストの財務部長は曖昧な容疑で2年 以上投獄されるし、NTVのキャスターのうち二人が尋問されるという事態にまで発展したのである。

Mikhail-Lesin 1(左/ミハイル・レシン)
   こうした嫌がらせには裏事情があった。プーチンはミハイル・レシン(Mikhail Lesin)を広報大臣に据えて、オリガルヒ撲滅を命令した。そこでグシンスキーに裏取引が提示されたらしい。メディア・モストをガスプロムに売却すれ ば、自由の身にしてやる、という最後通牒を突きつけられた。プーチンからの要求に屈したグシンスキーは、3億ドルで自分のメディア帝國を売り渡す決断を下 した。グシンスキーは売却を済ませると、即座にプライヴェート・ジェットでスペインに飛び、二度とロシアに戻るつもりはなかったらしい。しかし、スペイン で暮らしているうちに心変わりがしてきて、取引を反故にしようとしたのである。すると、プーチンの指金で国際手配を受け、スペインで拘束される羽目とな り、二度の投獄を経験することとなったが、スペイン裁判所の介入で保釈されたという。ロシアのメディア支配を課題とするプーチンは、邪魔なグシンスキーを 潰すため、その手足をもぎ取ろうとしたのだ。ガスムロムはNTVの役員会に新たな役人を送り込み、テレビ局を実質的に牛耳ってしまった。グシンスキーのメ ディア帝國はズタズタにされ、彼の新聞社『セヴォードニャ』もついでに閉鎖。3億ドルを手にして大人しく海外生活をしていれば良かったのに、グシンスキー は愚かにもプーチンと闘う選択をしてしまったのだ。権力者と商人では戦争にならない。クシンスキーの没落は決定的になった。

  ロシアに 蔓延(はびこ)るユダヤ人オルガルヒは煮ても焼いても食えない奴ばかり。兇暴なロシア人と貪欲なユダヤ人の熾烈な闘いはおぞましい。支那人や朝鮮人くらい で手を焼いている日本人には、兇悪ななグローバリストに立ち向かうなんて無理。挙国一致でグローバリスト排除に努めねばならない。自由主義を支持して、奴 隷に転落するなんて愚かである。ユダヤ資本に雇われて、日本で構造改革だの騒ぐ御用学者や政治家、高級官僚に騙されてはならない。迫害されて「可哀想なユ ダヤ人」といったイメージを宣伝する日本のメディアは、ユダヤ人が本来持つ図々しさや兇暴性を報道しないから、日本の庶民は自ら勉強して彼らを警戒するし かないだろう。次回は他のオルガルヒについて紹介したい。





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Osama 2Seals 5









(左:オサマ・ビン・ラディン/右:合衆国海軍特殊部隊)

  2011年5月、9/11テロの首謀者とされるオサマ・ビン・ラディン(Osama bin Laden)が、パキスタンで潜伏している所をアメリカ軍と諜報局に察知され、海軍特殊部隊に殺害されたと我々は聞かされていた。アジア大陸各地を転々と 移動しながら、アメリカ軍の追跡をかわし、部下にテロを命じていた親玉がついに死んだのだ。遺体の写真まで公開されて、人々は一区切りついたような気持ち になった。しかし、何か腑に落ちない。主流メディアはオサマの死を大々的に報道したが、彼が本当にテロの首謀者だったのか、本人の口から告白を得られない まま、大追跡の幕が下ろされた。これじゃあ、アメリカ国民は納得できない。何か裏があるんじゃないか、と勘ぐりたくなるだろう。

Seymour_Hersh(左/セイモア・ハーシハュ)
   当時、マス・メディアは事件の映像を何度も流していた。パキスタンのアボタバッド(Abbottabad)の建物(compound)に隠れていたオサ マを、海軍特殊部隊シールズ(US Navy SEALS)が強襲して殺害したことや、部隊員が装着したカメラからの映像を食い入るように見つめる閣僚たちを報道していたのである。ところが、これは 「やらせ演劇」の一場面であった。実は、この突入劇は、アメリカとパキスタンの共同制作ドラマなのだ。この実態を最近、セイモア・ハーシュ (Seymour M. Hersh)が暴露した。(The Killing of Osama bin Laden, London Review of Books, Vol. 37, No.10, 21 May 2015) 元ニューヨーク・タイムズ紙のユダヤ人記者で、日本でも「ソンミ村虐殺事件(My Lai Massacre)」を報道したことで有名である。それは1968年に起きたアメリカ軍によるベトナム住民虐殺で、ウィリアム・カリー少尉(Lieut. William Cally, Jr.)などが有罪になったことは、日本でも話題になった。この虐殺事件がキッカケとなり小田実が「ベ平連」を作ったらしい。とにかく、ハーシュはパキス タンの諜報部員やアメリカの軍人に取材して、オサマ襲撃の真相を掴んだという。

  世間に公表された米国の嘘の中で、悪質な部類に入るの が、パキスタン諜報部(ISI)や軍高官でさえ襲撃を知らなかった、という報道である。すなわち、パキスタン陸軍参謀長のアシュファ・カヤニ (Ashfaq Parvez Kayani)将軍や諜報部長アフメド・パシャ(Ahmed Shuja Pasha)将軍が、アメリカ軍の動きを掴んでいなかった、という建前になっていた。ところが、オサマ・ビン・ラディンは2006年パキスタン軍に拘束さ れ、アボタバッドにあるパキスタン諜報部の収容所にいたのだ。ハーシュの取材によれば、パキスタン諜報部のある高官が、2,500万ドルと引き換えに米国 へオサマの情報を売っていたという。2011年の時点でも、オバマ政権はビン・ラディンがどこにいるのか見当も付かない、と国民に発表していたから、オバ マは白々しい嘘を語っていたのだ。オバマを「いい奴」だなんて宣伝していた日本の評論家は恥を知れ。詐欺師は誠実そうな顔をして、平気で嘘をつける種族で ある。

  合衆国政府がビン・ラディンの件を知ったのは、ある飛び込み情報がキッカケであった。2010年、パキスタン諜報部の元高官 が、イスラマバードにある米国大使附CIAチーフのジョナサン・バンクス(Jonathan Banks)に接近したという。彼はワシントン政府がビン・ラディンのクビにかけた懸賞金をくれるなら、その居場所を教えてやる、という取引を持ちかけた のだ。当初、CIAはその情報屋の話を疑っていたらしい。そりゃそうだろう。単なる“がせネタ”かも知れないし、意図的なニセ情報かも知れないからだ。そ こで、CIAは彼をポリグラフ(嘘発見器)に掛けてみたが、どうやら嘘ではなさそうだ、という結論に達した。この情報に信憑性があると分かるや、CIAは さっそくアボタバッドに家を借り、パキスタン人スタッフと共に、拘束されている建物の監視を始めたのである。

Kayani 1Pasha 1









(左:カヤニ将軍/右:パシャ将軍)

   CIAと特殊作戦統合本部(Joint Special Operations Command)がとにかく目指したのは、オバマ大統領の承認を得ることだった。2010年になっても、バキスタン側のカヤニ将軍とパシャ将軍は、アメリ カ側にビン・ラディンの居場所は未だ掴めぬとシラを切っていた。パキスタン政府がオサマの拘束をアメリカ側に黙っていたのは、サウジ・アラビアから要請を 受けていたからである。サウジは2006年に拘束されるまで、オサマを財政的に支援してきたからだという。国際手配されているテロリストの首領を支援して いたことが、アメリカ側に知れると大問題となるからだ。サウジには大規模なアメリカ軍が駐留しているから、そんなスキャンダルが明らかとなったら、アメリ カ人から何をされるか分かったもんじゃない。もし、オサマが米軍に捕まって、アルカイーダとサウジの資金援助をバラしたら大変だから、内緒にしておいて ね、とパキスタン政府に頼んでいたのだ。もちろん、袖の下を渡していたことは間違いない。

  パキスタン政府の立場は微妙だった。パキス タン軍と諜報部は、東南アジアで起こるテロ活動に対し、アメリカ側と共同して撲滅に務めていたのである。だから、アメリカとの友好関係を保つことは、国防 上重要だったし、何よりも米軍からの情報提供は貴重であった。だが、その一方でアフガニスタン内部で権勢を持つタリバンとの関係を維持することも、パキス タン政府にとって有益だった。カブールに於けるインドの影響力に対抗する手前、イスラム教徒に影響力を持つタリバンの存在は、両国の勢力均衡を保つ上で重 要だった。カシミール地域をめぐって対立するパキスタンとインドの裏舞台は熾烈である。アメリカ側も、パキスタンを粗末に扱えない事情があった。核兵器を 有するパキスタンが、中東のアラブ諸国に核開発技術を流してしまうと、イスラエルを巡って危機が起こった時、大変な事態となるからだ。したがって、胡散臭 いパキスタンでも、軍事的関係を保つことは米国の利益にも叶う。アメリカ政府はパキスタン側の行為を咎めず、ビン・ラディン抹殺の協力を要請してきた。パ キスタン側としても、引き続き米国から財政援助が得られれば問題はなかった。パキスタン人は対テロ資金が欲しかったし、個人的にも米国製防弾リムジンやア メリカ人の身辺警護官を持ちたかったからだ。

Osama Bin-Laden-CompoundOsam Raid








(左:オサマが拘束されていた建物/右:特殊部隊の襲撃映像をみる閣僚たち)

   オサマ・ビン・ラディンが捕らわれている建物は、パキスタン軍事アカデミーからたった2マイルしか離れていない場所にあった。そして、パキスタン諜報局 の基地があるタベラ・ガジ(Tabela Ghazi)からは、ヘリでたった15分の位置にあったのだ。オバマ大統領が気にしていたのは、ジミー・カーター大統領の二の舞にならぬか、という点で あった。カーター大統領はテヘランの米国大使館で人質事件が起きた時、救出作戦に失敗して、世間から辛辣な批判を受け散々な目に遭ったのだ。何とか取り繕 うとしたが結局、大統領選挙でロナルド・レーガンに負けてしまった。再選を狙うオバマにしたら、ビン・ラディン襲撃作戦を何としても成功させたい。オサマ は本当に建物内に居るのか、という確証がオバマは欲しかった。そこでCIAはカヤニ将軍とパシャ将軍に頼んで、オサマのDNAを採取しようとした。両将軍 は子飼いの医師アミール・アジスを使って、DNAサンプルを取ってきたのである。アジス医師は以前、病気のオサマを診察したことがあるからだ。アメリカ軍 はこのサンプルを調べて、ビン・ラディンのDNAと結論づけたという。

SEALS team 6(左/海軍特殊部隊のメンバー)
   米国はオサマの確認が取れたから、襲撃作戦を練ることになった。特殊作戦本部は襲撃するに当たり、建物の内部情報を欲しかったので、パキスタン人協力者 は海軍特殊部隊員やCIAオフィサーなど4名を、パキスタン諜報部に侵入させることにしたという。そうして得られた情報をもとに、ネバダ州に模擬訓練所を こしらえて、部隊員が訓練に励んだらしい。アメリカ軍による拘束所襲撃が迫ってくると、パシャ将軍らはアメリカに頼み事をしてきた。パシャやカヤニらは、 自分たちが米軍の襲撃に荷担していたことを公表しないでもらいたいとか、できればオサマの殺害は7日間かそれ以上経ってから発表してもらいたい、と懇願し てきた。もし、パキスタン軍部の高官が関与していたと知れたら、民衆がその裏切行為に憤り、激しいデモが巻き起こるだろうし、裏切者の家族に危険が及ぶか も知れないからである。それに公表まで時間を稼げたら、もっともらしい話をでっち上げることができるだろう。たとえば、アフガニスタン国境沿いで、ドロー ン(偵察機)を用いてビン・ラディンを暗殺した、という話を作ればいい。

Osama 4(左/マスコミに流された出所不明のオサマ死亡写真)
   オバマ政権はオサマ・ビン・ラディンを生け捕りにして、米国で裁判にかける計画はなかったようだ。元シールズの指揮官によると、テロリストのビン・ラ ディンを活かしておく気はないから、その場で殺すつもりであったという。アボタバッド収容所を攻撃する当日、建物内にいたパキスタン人護衛は米軍ヘリの音 が聞こえたら、直ちに撤退するよう命令を受けていた。しかも、パキスタン諜報部は予め、建物周辺の民家に電化製品のスイッチを切るよう命じていたという。 米国の特殊部隊(SEALS)チーム6は、速やかに建物に侵入でき、何ら抵抗を受けなかったらしい。襲撃は意外と簡単であった。護衛のパキスタン人は既に 立ち去っていたし、ヘリに同乗しいたパキスタン人の連絡将校が、ちゃんと部隊員を案内していたのだ。ビン・ラディンの部屋は三階にあると分かっていたの で、一階と二階の階段が鉄の扉で封鎖されていても、爆弾を設置して直ぐに破壊できた。その爆発でオサマの妻はヒステリーを起こしたというが、黙らせるため に彼女の膝を撃ったらしい。案の定そこには怯えきったオサマがいて、寝室に逃げたが無駄なあがきである。精鋭部隊のチーム・シックスが銃口を向けているの だから、オサマにできることは何もない。無情な銃声が響いて、テロリストの親玉は即死。あまりにも簡単で楽な襲撃であった。ただ、優秀な特殊部隊員にとっ ては、無抵抗の老人を射殺したことで何となく後味が悪い。これが、アクション映画だと、激しい銃撃戦を経てようやく悪党にトドメを刺し、部隊の仲間が勝ち 鬨(どき)をあげて感動の結末、となるだろう。しかし、現実は娯楽のサバイバル・ゲームより簡単だった。これがジェロニモ(Geronimo-E KIA)というコード・ネームの作戦だった。(Eとは「敵エネミー」の頭文字で、KIAとは<Enemy had been> killed in actionの略で、「オサマは戦闘中に殺された」という意味である。

SEALS 2(左/上陸する海軍特殊部隊)
   オサマ・ビン・ラディンを殺害した特殊部隊員は、何らかの手がかりになるから、部屋にあった本や書類をバッグに詰めて持ち帰ったという。意外かも知れな いが、建物内部には、コンピューターや電子機器の類いは一切なかったのである。部隊員が持ち帰った資料をアメリカの分析官が丹念に調べたが、これといった 収穫はなく、テロリストに関する重大な情報などまったくなかった。ただの紙くずをヘリで持ち帰ったとは、アメリカ政府も気が滅入ってしまう。オバマはパキ スタン側と交わした約束を破って、襲撃をすぐ公表してしまった。襲撃の際に起きた爆発を附近の住民が黙っているわけもないから、隠していたってすぐバレて しまう。それよりも、ビン・ラディン死亡を早速発表した方が、世間も驚くし、オバマにとってもプラスになる。だから、パキスタン人のお願いなど、さっさと 無視して、暗殺作戦を公表したのである。いつも通り、マスコミは大騒ぎし、長年追いかけていたビン・ラディンをようやく仕留めたということで、オバマを称 賛する者まで現れた。でもさぁ、学期末や夏休みに入る前の5月に、襲撃を設定したんだから、完全にマスコミ対策を考慮してのヤラセだよなぁ。

不可解なビン・ラディンの死

Osama 1(左/指名手配されたオサマ)
   オサマ・ビン・ラディンは9/11テロを計画した実行犯の首謀者だと言われてきた。合衆国政府はCIAなどの諜報機関を信用して、ビン・ラディンの犯行 を確定したのだろう。しかし、オサマがテロ計画の主犯ならば、オバマ大統領はシールズ隊員にオサマの生け捕りを命じたはずだ。あのテロ事件で大勢のアメリ カ国民が犠牲となったのだから、大量殺人罪の容疑者として米国で取り調べを行い、テロ計画の全貌を白状させるべきである。また、犠牲者の遺族はれっきとし た合衆国市民として、最高行政官たる大統領に真相究明を要求する権利のを持つ。家族を失ったアメリカ国民には、オサマを徹底的に問い詰める権利があるはず だ。それなのに、オバマは簡単な生け捕り作戦を実行しなかった。今回のハーシュ記者による暴露記事で、アメリカ国民はオバマに対して憤りを覚えるし、どう してオサマを射殺したのか疑惑を持つだろう。かりに、拘留所が武装した衛兵に守られていても、最も優秀な特殊部隊のチーム6なら、抵抗を受けてもオサマを 生け捕りにできる。それに、敵からの反撃がない突入と分かっていたのだから、簡単にオサマを拘束できただろうし、そもそも特殊部隊でなくてもよかった。外 国の軍人のみならず、アメリカ軍の将兵だって不審に思うだろう。どうして、オサマを連行して、アメリカ国民の前に立たせなかったのか? テロの主犯を取り調べずに暗殺するのは、「口封じ」じゃないか、とアメリカ人なら思ってしまう。誰だって、「オサマは用済みかよ」と呆れてしまうじゃない か。したがって、オサマ殺害には何か裏があるだろう、と考えるのか普通である。

Lee Harvey Oswald 1Jack Ruby 2









(左:リー・ハーヴェイ・オズワルド/右:ジャク・ルビー)

   考えてみれば、そもそも「オサマ・ビン・ラディン」て何者なんだ? 本当に9/11テロを計画して命令した張本人なのか? これってCIAが言い出したことで、アメリカ国民は検証できなかったじゃないか。オサマを法廷に引きずり出して、陪審員の前で自白させなきゃアメリカ人は 納得しないだろう。なぜ、アメリカでは重要な容疑者が、裁判の前に殺されてしまうのか? ケネディー暗殺の容疑者リー・ハーヴェイ・オズワルドも、ジャク・ルビーに白昼堂々と射殺されてしまった。ちなみに、ルビーはユダヤ人ギャングで、本名を ヤコブ・レオン・ルーベンシュタイン(Jacob Leon Rubenstein)という。才能豊かなユダヤ人はマフィア界でも大活躍で、有名ギャングにはユダヤ人が多い。名前を変えて通名にしているので、日本人 は彼らの正体に気付かない。(ユダヤ人マフィアについてはまた別の機会で。「また、ユダヤ人かよ」と文句を言われると困るが、日本では情報封鎖や言論操作 が酷いので、一般人はユダヤ関連の知識に乏しい。) 「不都合な証人」や「用済みの道具」は消してしまえ、というのかアメリカ社会の常識である。だから、事件の真相や闇の部分を探ろうとする人物は、マス・メ ディアとか御用学者から「陰謀論者」という烙印が押されてしまう。世間には本当に馬鹿な陰謀論者も居るので、彼らと混ぜてしまえば、真剣な研究者を社会的 に抹殺できるのだ。

Jimmy Carter 1Zbigniew Brezezinski(左:ジミー・カーター/右:ブレジンスキー)
   中東アジアのテロリストは部分的に米国によって創造された、と言ってももいいだろう。これって、ソ連がアフガニスタンを侵略した時代まで遡れば、みんな が理解できるんじゃないか。CIAは侵攻してくるソ連軍に対抗するため、現地のイスラム教徒を組織して、屈強なゲリラ部隊を創り上げた。これが後にアル・ カイーダ(Al Qaeda)と知られるテロリスト集団である。注目すべき点は、アフガニスタンで米国が主導する軍事・諜報活動において、パキスタン軍は重要な役割を演じ たことだ。1979年にソ連が重要拠点たるアフガニスタンを攻略した時、パキスタンの諜報機関(Inter-Service Intelligence/ISI)は、CIAと緊密な連携プレーをとっていた。アフガニスタンでCIAが極秘作戦(covert operation)を実行する時、バキスタンは作戦基地や橋頭堡のような役目を果たしていたのである。当時、外政音痴のカーター大統領を実質的に操って いたズビクニュー・ブレジンスキー(Zbigniew Brzezinski)補佐官によれば、大統領は親ロシア政策を掲げる政府に反対する勢力へ援助を命じたという。ソ連のアフガン侵攻は1979年12月に 開始されたが、CIAのムジャヒディーン(Mujahideen/ムスリム・ゲリラ集団)支援は1979年7月に始まっていたのだ。ブレジンンスキーは カーター大統領に、「そんなことをすればソ連の軍事的介入を招きますよ」と警告したそうだ。(「Le Nouvel Obserbvateur, January 1998」でのインタヴィュー記事による。) まあ、CIAとしてもソ連に対する先手を打ったのかも知れない。

Muhammad Zia_ul-HaqZulfikar_Ali_BhuttoBenazir Bhutto 1Murtaza Bhutto 1





(左:ハック将軍/父親のズルフィカール・ブット/娘のベーナズィール・ブット/右:息子のムルタザ・ブット)

   パキスタン人民党の創設者ズルフィカール・アリ・ブット(Zulfikar Ali Bhutto)を排除したことで知られる、ムハンマド・ズィヤー・ウル・ハック(Muhammad Zia-ul-Haq)将軍は、CIAと緊密な関係を築き、大嫌いなソ連に対抗しようとした大物軍人だ。ちなみに、ズルフィカールの娘があの有名なベーナ ズィール・ブット(Benazir Bhutto)首相で、彼女の暗殺後、パキスタン大統領になったのが、亭主のアースィフ・アリ・ザルダリー(Asif Ali Zardari)である。ブット女史の弟ムルタザ・ブット(Murtaza Bhutto)は姉と対立していて仲が悪かった。彼はハック将軍が航空機事故で死亡した時、暗殺犯じゃないかと疑われたこともある。しかし、ハック将軍が C-130機で墜落死したのは、ソ連の陰謀ではないかと囁かれていた。とにかく、1980年から1990年代にかけて、CIAとISIは40ヶ以上ものイ スラム教国からムスリム戦士をリクルートし、ゲリラ戦の訓練を施したり、資金を与えてやったりした。ムジャヒディーンのムスリム兵が米国製の携帯用スティ ンガー・ミサイルでソ連軍を苦しめたことは周知の事実。ロシア空の侵略者に対抗するゲリラ兵として彼らは、CIAオフィサーや米国軍事顧問からテロ訓練を 受けたのだ。つまり、如何にして要人を暗殺するかや、爆弾を車に仕掛ける手口などを教えてもらったのである。米国はイスラム教を対ソ連戦に利用し、ムスリ ム兵の信仰を鼓舞した。これが後に災いしたのだろう。なんてことはない、イスラム過激派の土壌を育てたのはアメリカだ。

Ronald Reagan 2









(左/ロナルド・レーガン大統領)

   はっきりした確証はないが、オサマ・ビン・ラディンは、アフガニスタンの軍事訓練キャンプで指導を受けたゲリラ兵だったのではないか? サウジ・アラビアの裕福な家庭に育ったオサマは、ムスリム・ゲリラへ資金を注ぎ込んでくれる「金づる」だったのだろう。また、CIAがイスラム教の聖戦を 宣伝すれば、これに同調したムスリム大富豪たちがお金をくれるのだ。笑いが止まらないだろう。それに、米国諜報機関と昵懇のサウジ王家なら、聖戦への献金 集めに協力してくる。CIAはこうして集められた資金で、ムジャヒディーン戦士をどんどん育成したのだ。イスラム教を推し進めるハック大統領(将軍)とそ の側近、および国粋的パキスタン政治家は、ムジャヒディーンを直接・間接的に支援し、ソ連潰しに邁進したのである。1985年3月、ロナルド・レーガン大 統領は、国家安全保障令166(National Security Decision Directive 166/NSDD)を発令して、ムジャヒディーンに対する軍事的な極秘援助や宗教面での支援を行うよう、指示を出したという。(Michael Chossudovsky, 9/11 Analysis, Global Resarch, September 9, 2010) どおりで、東南、中央および中東アジア諸国でイスラム原理主義が勢いづいたわけだ。NSDD166でムスリム過激派に支援するよう命令が下ったのだから、 CIAや米軍が惜しみない武器供与が行っても当然。1983年には武器弾薬の量は1万トンに達し、1987年になると6万5千トンにまで膨らんだという。 大統領による極秘作戦の承認ってすごい。NSDD166は巨大な戦争マシーンを生み出してしまったのだ。

闇の関係を築いたブッシュ家

George HW Bush 1April Glaspie





(左:ジョージ・H・W・ブッシュ/右:エイプリル・グラスピー)

   レーガン大統領の下に置かれていたジョージ・H・W・ブッシュが副大統領から昇格したら、湾岸戦争を始めたのは、巨大な中東アジア再編戦争の一環だろ う。元CIA長官にしてオイル・ビジネスマンだったブッシュは、恐ろしいグローバリスト集団の一員である。民衆に人気がなかったブッシュは、ウォール街や オイル業界、その他の多国籍企業から支援を受けていたはずだ。クウェートをイラクに侵略させるために、わざとエイプリル・グラスピー(April C. Glaspie)女史をサダム・フセインに差し向け、暗に侵略しても米国は動きませんよ、というシグナルをブッシュは出していた。結果は、米軍の大規模派 遣。しかも、息子のジョージ・Wが大統領になったら、イラクを徹底的に攻撃して、国家ごと乗っ取ってしまった。哀れなサダムは捕まって私刑。しかし、拘束 されたのがサダム本人かどうか分からない。我々は本物を知らないからだ。イラク戦争で厄介なのは、ブッシュ大統領親子の背後に「ネオ・コン」というユダヤ 人組織が張り付いていたことだ。この集団はイスラエルのために米国で活躍する役目を課せられており、中東情勢の大変革を米国にやらせるためにイスラエルが 操っているのは見え透いている。

William Kristol 1Norman Podhoretz 1Charles-Krauthammer 2Daniel Pipes







(左:ウィリアム・クリストル/ノーマン・ポドレッツ/チャールズ・クラウトハマー/右:ダニエル・パイプス)

   「ユダヤ人シオニスト」って国籍はアメリカでも、忠誠心はイスラエルにあるから、本来なら裏切者か売国奴のはずだ。「ネオ・コン」といっても、数人の例 外を除いたら、その実態はユダヤ人サークルである。日本人でもその西歐人とは違う顔ぶれを思い出せば分かるだろう。たとえば、ウィリアム・クリストル (William Kristol)、ノーマン・ポドレッツ(Norman Podhoretz)、チャールズ・クラウトハマー(Charles Krauthammer)、ダニエル・パイプス(Daniel Pipes)、マイケル・ルービン(MIchael Rubin)、ジェニファー・ルービン(Jennifer Rubin)、ポール・ウォルフウッツ(Paul Wolfwitz)、リチャード・パール(Richard Perle)など、有名なネオ・コン人物を挙げただけでも、西歐人じゃなくて、セム系ユダヤ人だということが分かる。彼らのほかにロバート・ケーガン (Robert Kagan/ギリシア系)とかフランシス・フクヤマ(Francis Fukuyama/日系)といった非ユダヤ人がいるけど、主流はユダヤ人である。まことに異人種の支配は気持ち悪い。ウォルフウィッツの師匠たるヘン リー・スクープ・ジャクソンや1970年代の民衆党については長くなるので省略。

Michael Rubin 1Jennifer RubinPaul-wolfowitz 2Richar Perle







(左:マイケル・ルービン/ジェニファー・ルービン/ポール・ウォルフウィッツ/右:リチャード・パール)

   ユダヤ人ネオコンに囲まれたジョージ・W・ブッシュ大統領が、ラディン家と親しかったのは有名だ。オサマの兄サレム(Salem)は、ジェイムズ・バス (James Bath)のビジネス・パートナーにして親友であったから、オサマとサレムの父モハメッド(Mohammed)は、バスの友達ジョージ・W・ブッシュに資 金を調達してやったのである。裕福なモハメッドがお金を流した企業とは、ジョージ・H・W・ブッシュが投資していた「アルブスト(Arbusto/スペイ ン語で「ブッシュ」を意味する)」という石油会社であった。(Roger MIller, Bush & Laden George W. Bush had ties to billionaire bin Laden brood, American Free Press) そこで、お得意様の財産を今度は、ブッシュ家が関与している「カーライル・グループ(Carlyle Group)」が運用してあげる、といった麗しい関係を築いていたのである。ブッシュ家とラディン家を仲介したジェイムズ・バスは、テキサス州のナショナ ル・ガード空軍に在籍していた時、ブッシュ家の長男ジョージと仲良しになった。ブッシュ家のダメ息子ジョージが「アルブスト」を創立するというので、 BCCI繋がりでサウジ・アラビアの大富豪カリード・ビン・マフーズ(Khalid bin Mahfouz)とサレム・ビン・ラディンを紹介して、出資金提供をお願いしたというわけ。なんて心優しい親友なんでしょう。でも、国際投資銀行の BCCI(Bank of Credit and Commerce Investiment)って、あの元国防長官クラーク・クリフォードも絡んでいた、スキャンダルを抱えた金融機関。昔から色々と怪しいビジネスを行って いたんだなぁ。こんなジャイムズ・バスは、ブッシュ大統領がCIA長官時代に、中東アジアで重宝していた臣下(または小遣い)であった。サウジで人脈を築 いたバスは1978年、サレムのためにヒューストン・ガルフ空港まで購入してあげたという。いやぁ~、友達思いというか、お客様を大切にするバスは偉い ねぇ。

Salem_Bin_LadenJames Bath 1 Bush 4








(左:サレム・ビン・ラディン/中央:ジェイムズ・バス/右:ジョージ・W・ブッシュ)

   ブッシュ家と昵懇の仲だったラディン家のオサマが偶然にも、9/11テロの首謀者なんて、現実は小説よりも奇なりと言えよう。ジョージ・ブッシュ大統領 は、オサマを心底いたわっていた。テロ事件の約2ヶ月前、持病を抱えるオサマはドバイにある米国の病院で治療を受けたらしい。(Anthony Sampson, CIAagent alleged to have met Bin Laden in July, The Guardian, 1 November 2001) フランスの新聞『フィガロ』によれば、CIAのエージェントがお見舞いに訪れたんだって。きっとブッシュ大統領からのお言葉でも伝えたんじゃないか。中東 アジアでゲリラ兵募集に尽力してくれた功労者に報いるのは人情だ。CIAもオサマの容態が心配だったのだろう。でもさぁ、その当時だとアルカイーダの情報 を掴んでいなかったのか? いえいえ。ちゃんと掴んでいたみたい。ブッシュ大統領は、シークレット・サーヴィスがアメリカ国内に潜伏するアルカイーダ部員を探っていたら、余計なこと すんなと嗅ぎ回ることを禁止したそうだ。捜査中止命令を受けたシークレット・サーヴィスやFBI捜査官らは、憤懣やるかたない気分だったが、最高司令官の 厳命じゃしょうがない。ところがその年の9月に、あの大規模テロが起きて防諜組織が激怒したのは有名な話だ。

William McRaven 2(左/ウィリアム・マクレイヴン)
   オサマ・ビン・ラディンを見ていると、JFK暗殺事件で生け贄となったリー・ハーヴェイ・オズワルドを思い出す。CIAが雇っていた駒が、世紀の大事件 で利用されたのである。9/11テロは未だ真相は不明だが、余りにも怪しい行為や矛盾点、謎めいた人脈が多すぎるのだ。ワールド・トレード・センターの崩 壊やペンタゴンへの攻撃など、科学的に不可能な現象が起こった。それなのに、優秀な科学者を有する合衆国政府は調査しようとしない。オサマ・ビン・ラディ ンだって、本当はどんな人物なのか正体がはっきりしないのだ。2001年からパキスタン軍に拘束されるまで、病人のオサマが消息不明なんて信じられない。 アメリカの諜報網にすぐ引っかかるはずなのに、その追跡を“するり”とかいくぐり、逃亡生活を送れたとは凄いじゃないか。しかも、本人は生きていたかどう か分からないし、ビデオ・メッセージだって「ヤラセ」臭い。CIAが逃亡物語の脚本を書いていたんじゃないか? あるいはアメリカ政府機関ではない、グローバリストに雇われた傭兵組織が何らかの計画を仕組んだとも考えられる。パキスタンで殺されたオサマだって、本人 かどうか分からないし、別人か影武者かもしれない。オバマ政権がオサマの殺害現場写真や遺体写真を公表しなかったのはなぜか? 死体が世間に公表されたら、どんなマイナス効果があるんだ? あれだけ指名手配写真が流通していたのに、遺体写真は禁止だなんておかしいだろう。元特殊部隊指揮官のウィリアム・マクレイヴン(William McRaven)は、合衆国政府からオサマの遺体写真をすべて破棄するよう命じられたという。(Stephen Braun, SOCOM chief's email shows effort to shield bin Laden photos, Marine Corps Times, February 11 , 2014) AP通信社がマクレイヴンに写真を見せてくれと頼んだのが、破棄命令のキッカケだったのかも知れない。それ程までして隠したい写真とは何なんだ? だいたい、公開裁判にかけることもせず、拘留場所で抹殺してしまうとは、政府による私刑ではないのか? 9/11テロの真相解明を、ことごとく握りつぶす合衆国政府は異常である。「陰謀論」が横行しているのだから、みんなの前で証拠を公開したらどうなん だ?

Osama Death 1
















(襲撃時に死亡したオサマの映像写真)

   アメリカ合衆国はかつて共和国であった。共和国(レース・プブリカ)とは「みんなのもの」という意味で、国家が特権階級や王侯貴族の私有物ではないこと を表明していたのである。ところが、現在のアメリカはどうだろう? 国民から代議士が選ばれているのに、重要なことは国家機密にされて一般国民は知ることができないし、中には完全に湮滅(いんめつ)れた事件や作戦があっ て、永久に不明とされたファイルがあるはずだ。過去をほじくり出そうとする者は「陰謀論者」として片付けられ、大学や研究機関の知識人は厄介事に首を突っ 込まない。テロ計画者は、わざと滑稽な陰謀論を巷に流して、真相究明者を「いかがわしい素人研究者」として排斥する。また、真相にちょっと触れるような情 報を流すが、その中に偽情報を混ぜておき、後でその嘘を第三者に暴くよう勧めて、真相究明を断念させるのだ。こうした謀略や偽情報操作を用いて、事実を隠 蔽しようとする。世間は時が経てば忘れるし興味も薄れるから、真相などどうでも良いと考えてしまう。何十年後かすれば、単なる歴史の一コマとなり、誰も責 任を取る必要がない。9/11テロだって、いずれ懐かしの悲劇程度になるし、オサマ殺害だって、たんなる重大事件のひとつに過ぎなくなる。アラブの春だっ て、エジプトやリビアに訪れても、すぐ灼熱の嵐に変わってしまい、人々の記憶から消えてしまうのだ。一般人は中東アジアの各地で起きた事件を結びつけて考 えない。日本のマスコミは、海外ニュースを翻訳して垂れ流すだけで、どんな背景があるのかを説明しない。もっとも、その能力がないのかも知れない。しか し、そんなメディアにお金を払っている日本人は滑稽である。NHKは最高額の受信料を取れたといって、欣喜雀躍(きんきじゃくやく)で大はしゃぎだそう な。NHK職員はスズメのように小躍りする鷺(サギ)じゃないか。


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