国政介入:大規模デモに警察「国を愛する気持ち理解する」
デモ隊に放水せず、異例の感謝表明
「尊敬する市民の皆さん、国を愛する皆さんの気持ちは十分に理解します」
ホン・ワンシク鍾路警察署長が6車線道路を占拠したデモ隊に向かって解散を求め、こう叫んだ―。
朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の親友の女性、崔順実(チェ・スンシル)氏による国政介入疑惑をめぐり、真相究明および朴大統領の退陣を求める大規模デモが29日夜、ソウル市中心部で行われた。デモ隊はこの日、清渓広場で集会を行った後、仁寺洞方面に向かってデモ行進するとしてコースを届け出ていたが、警察に進路をふさがれ、急きょ大統領府方面に向きを変えた。しかし再び警察に止められたため、道路を占拠して警察と対峙(たいじ)。この過程で一部市民と警察の間で小競り合いがあった。デモ隊が届け出たコースを外れたり道路を占拠したりするのは違法行為に当たる。警察の幹部らはデモ隊の前で「(違法な)道路の占拠を中止し、歩道に上がりなさい」と繰り返し放送したが、過去のデモのように水大砲(放水砲)を噴射することはなかった。
ソウル地方警察庁はデモの翌日に当たる30日、報道資料で「市民の皆さんも警察の案内に従い、理性的に協力してくださったことに感謝申し上げる」と市民に対する感謝を表明。警察は昨年11月に起きた民衆総決起デモの直後「都心での違法デモの首謀者全員を司法処理し、厳重に責任を問う」との報道資料を出すなど、デモの違法行為に対し厳しい対応を取ってきた。しかし今回のデモでは異例の「デモ隊への感謝」が表明され、厳罰などの方針は示されなかった。
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