2016年10月29日土曜日

韓国検察、大統領府を捜査=朴政権に最大危機―「陰の実力者」疑惑

時事通信 10/29(土) 18:11配信 


 【ソウル時事】朴槿恵韓国大統領の親友で「陰の実力者」と呼ばれる崔順実氏(60)による機密文書入手、国政介入などの疑惑を調べている検察の特別捜査本部は29日、捜査官を大統領府に派遣し、関連資料の提出を受けた。

 韓国社会を揺るがす疑惑で、大統領府への捜査が開始された。退陣を求める集会も拡大、朴政権は最大の危機にひんしている。

 民間人女性の崔氏をめぐっては、大統領の演説草稿などを入手し、大統領にアドバイスしていた疑いがあり、大統領記録物管理法違反に当たるかどうかが焦点となっている。また、大統領府や財界の後押しで設立した財団の資金を私的に流用していた疑惑も浮上している。

 検察当局者は「捜索令状を大統領府側に提示し、令状に記された資料を大統領府側が持ってくる方式を取った。執務室に直接入ったわけではない」と説明。大統領府当局者も「刑事訴訟法の主要国家機関の捜索に関する規定に沿って、任意提出の形で行われた」と述べた。国家機密保持を理由に執務室などの捜索を拒否したもようで、政権への反発が一層強まる可能性もある。

 検察によると、捜査対象は安鍾範・政策調整首席秘書官(前経済首席秘書官)とチョン・ホソン付属室秘書官。安氏は、崔氏の主導で設立された文化・スポーツ事業振興を目的とした「ミル財団」「Kスポーツ財団」の設立に関わったとみられている。チョン氏は大量の内部文書を崔氏らに提供した疑いがある。

 検察はこのほか、文化体育観光省の金鍾第2次官ら7人の執務室や自宅を捜索した。金氏は崔氏に近く、人事などを相談していたと報じられている。 

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