中韓を知りすぎた男
中国、韓国、世界で仕事をしてきたビジネスマンが読み解く時事問題。外国人とのビジネスで知った彼らの本質、政治家や評論家には見えない視点で迫ります。
崩れゆく中国 8月12日(水)
中国の減速が想定以上という記事が出ていました。中国では地方政府の
財政難から公共工事に資金が回らず、建設機械のコマツや日立建機など
中国での売り上高が前年同期比4割強の大幅減となったそうです。
(産経新聞)
また別の記事によれば「中国国有銀行はどれも救い難いほどの破綻状態」
と記述されています。
毛沢東の中国が成立した頃、中国には中国人民銀行しかありませんでした。
この銀行は中央銀行と同時に唯一の商業銀行でした。その後中国建設銀行、
中国農業銀行、中国銀行、中国工商銀行の四行が加わりました。この4つの
銀行は完全な国有の商業銀行です。
中国政府は4つの国有銀行にたいし、ボロボロで利益を生み出さない国有
企業に資金を貸すことを強要しました。政府は社会主義の誇りである国有
企業を倒産さすわけにはいかなかった。倒産すれば大量の失業者が生み
出され、共産党政府の屋台骨が揺らぐことになります。
つまり政府は国有企業を生き長らえさすために今まで直接投入してきた助
成金を銀行の貸付金で肩代わりさせました。貸しても帰ってこない資金を
政府命令で出せば恐ろしい不良債権の山ができあがります。
中国の国民のほとんどは、この4つの国有銀行に預金をしています。他の民
主国家では本来なら取り付け騒ぎが起こりますが、現実には政府が倒れない
限り、銀行も安泰です。国民も銀行がいくら債務超過でも、銀行が国に帰属
していることを知っているからです。4つの銀行と中国は運命共同なのです。
ということは欧米の経済学しか勉強してこなかった日本の経済学者には、
中国経済の問題点を分析することはまず不可能です。つまり銀行の債務
超過も国有企業の負債もまずい経営の産物ではありません。
中国というシステム全体が異常なのです。この国が共産国だからという解釈
も間違っています、いわゆる共産システムとはなんの関係もありません、
中国そのものが、ふつうではないのです。
「中国の崩壊がはじまる」という多くの記述を見てから既に10年以上にも
なりますが中国はまだ持ちこたえています。
毎年農民暴動の発生が8万~10万ともいわれています。これだけの数の
暴動が頻発すれば、共産党を憎む人たちが立ち上がって、方々で一斉
蜂起となって、共産党を倒すに違いないという記述も10数年前、多く見ま
した。
ところが、考えてみれば銃の発射に躊躇しない人民武装警官と人民解放軍
が350万人もいます。これに対して武器も持っていない農民が立ち上がっても、
直ぐに蹴散らされます。そのうえ公安秘密警察が全土に張り巡らされ、農民
暴動の中には必ずお金に目が眩んだ農民の裏切りが存在しています。これ
では共産党支配はそう簡単にひっくり返るわけがありません。
多くの人は近い過去を見て、それを検証することで未来を予測しようとしま
す。しかし、しっかり目を凝らせば、中国の終わりを示すあらゆる前兆が見
て取れます。見かけの力とは裏腹に中国は、もはや限界に達しています。
一皮めくれば、そこにはウソを積み上げた脆弱な中国が、長い衰退の途に
あっていまや崩壊寸前の中国が覗いています。
中国の支配者たちはずっと事実から目をそむけてきました。独裁者は国民
を抑圧することができても、国民の本心を知ることはできない。共産党は
半世紀に及ぶ国の経営に失敗したのです。50年以上も前に約束した社会を
いまだに実現していません。
世界の多くの人々は1978年以降の中国のめざましい発展を見て、新世紀は
中国の世紀だと欧州もアメリカも信じて疑わなかった。しかし日本は1853年
ペリー来航からわずか40年あまりで、たちまち近代国家を作り上げました。
中国は1842年のアヘン戦争後、香港は大英帝国の植民地として設立され
たが中国にとって香港など中国大陸のごく一部に過ぎなかった。清の西太
后の住んでいる北京には何の影響もありませんでした。
しかし幕末の日本にこの情報が届き、白人の武力に脅威を感じた志士たち
は、明治維新を早めました。1895年日清戦争で中国を破ります。格下と
思っていた日本に敗れたことによってやっと中国は近代化に目覚めます。
つまり中国の近代化が160年も前にはじめられていながら、いまだに達成
されていないという事実を世界は忘れています。
上海や北京の高層ビル群、不夜城、ブランド品が並ぶショウウインドウー
町を走る高級自動車などを目にしますと、確かに中国は近代国家になった
ように見えますが、国民を幸せにする社会システムは後進国となんら変わ
りません。
中国は教育や医療など不可欠な社会福祉を未だに供給しようとしない。
水は汚れ、悪化する大気汚染によって1年に40万人が死んでいます。
世界各国の政治家は一党独裁政権の崩壊を予知できないでいます。しかし
未だに農村では貧困と空腹、時には飢餓に苦しんでいます。中国国有銀行
はどれも救い難いほどの破綻状態、国内経済はバブル崩壊で不良債権の
大量発生、外国からの投資は沈滞し、腐敗が経済構造をむしばみ、汚職
役人は外貨を海外に流出させています。この鬱積した不満と問題だらけの
社会、この種の状況のもとでは、一つの雪玉でも雪崩がおきます。
世界一人口が多い国、核武装していてミサイルが日本列島に向けられて
いる国が崩壊し始めたら、一体何が起こるのだろうか?
しかし呆れたことに日本国民の大半にはこのような問題意識がまるきりあり
ません。安全保障関連法案で左巻きのマスコミや知識のないテレビ評論家
のコメントに誘導され、「戦争への道が開かれた」「徴兵制度復活」などの
国民の恐怖心をあおり、安倍首相を攻撃しています。
中国は経済崩壊から国民の目をそらすために、初動の遅い日本に攻撃を
仕掛けてくるかも知れません。それをさせない抑止力は日米同盟の強化し
かありません。そのためには、集団的自衛権の行使を可能にする法律が
絶対に必要です。
ソビエト連邦の崩壊は誰も予測出来なかった。ところがだれも知る通り、
その体制は消滅しました。もう一つの共産主義政体がよろめこうとしていま
す。いつか遠からぬ日に、未来に向かって走りだす全人民を共産党は抑え
きれなくなる。
この一番危険な国の隣に日本列島があります。在日民主党はこの危険な
国際状況から目をそらして、選挙民に正義風な「反戦平和」のお経を唱えて
洗脳し、日本の未来を潰そうとしています。
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厚化粧で醜さを隠す中国 8月5日(水)
♪「ボロは着てても、心の錦どんな花よりきれいだぜ~」♪ という
水前寺清子さんの歌がありますが、中国、韓国人は、錦は着てても心は
ボロそのものです。
この言葉は老子小話の中の「被褐懐玉」(ひかつ・かいぎょく)から来ていま
す。つまり聖人は粗末な衣服を着ていても、懐には美しい玉を持っている。
という意味らしいが、日本人はもっと一般的に、見かけ重視や虚勢、
見栄っ張りを戒めた言葉として広く知られています。
最近の習近平の面子にこだわる厚化粧ぶりはまさにタイトロープの不安定
性が感じられます。習近平に老子の被褐懐玉の言葉を知っていますか?
と問いたいが、習近平が知っているとは思えない。
習近平が無教養だから知らないのではなくほとんどの中国人にとって漢文
は理解不能なのです。中国人にとって漢文とは外国語同然なのです。日本
人の多くは漢文は中国語の古語だと思っていましたが、まったくの誤解です。
今の中国語と漢文はまったく関係がありません。
日本人は遣隋使・遣唐使たちが無数の漢籍を大陸から持ち帰り、それを
読み込んで日本人の道徳的な人格を作ってきました。だから誰でも論語や
漢詩の名句は知っているし、日常用語の中に、漢籍起源のものも少なく
ありません。
ところが中国は我々日本人に多大の影響を与えた孔子、老子、孟子、筍子
といった2千数百年前に生きた中国の思想家たちである中国住民はそっくり
騎馬民族の子孫に入れ替わっています。中国住民は三国時代の混乱と
騎馬民族の侵略で、いわゆる漢民族は紀元二世紀で地球上から姿を消し
ています。
我々日本人は、中国に住んでいる人たちを何気なく全て中国人と思って
いますが、実は二十世紀になるまで、中国大陸には中国という国家もな
かったし、中国人という概念も、意識もありませんでした。
中国には古代から共通中国語というのは一度も存在していなかった。
中国大陸内で使われている多くの言語は、多種多様な民族が暮らしている
からです。中国で使われている北京語、上海語、福建語、広東語などは、
ほとんど共通点がない、日本の方言とは全く違います。現代使われている
共通中国語は、日本語から作られた。(岡田英弘教授)
中国人たちは近代になるまで自分たちが話している言葉を書き表す手段が
ありませんでした。つまり中国人は二十世紀になるまで、自前の「文字」が
なかったのです。
日本へ観光にやってくる爆買いの中国人を見てそのマナーの酷さにビックリ
しますが、それも当然で、日本には庶民階層の人々が書き残した文学や日記
が無数に残っているが、そのようなものは「文字」のなかった中国には皆無
なのです。漢文は中国人のものではなく支配者たちの専用のコミュニケーシ
ョンの手段でしかありませんでした。
つまり庶民には教養を身につける書物がまるでなかった。もしあったとして
も誰も読めなかった。マナーの一番大切な事は周囲や他人に迷惑を掛け
ないことが基本ですが、レストランでの中国人同士の会話を見たことがあり
ますが、まさに口角泡を飛ばすとはこのことだと知りました。
また中国人観光客の「子供が飛行場のロビーで放尿」「洗面台で子どもが
放尿」「路上でツバ」「トイレットペーパーを便器に流さずにゴミ箱に捨てて
いかれたり、排泄物を流さずそのままにされる人が多い」当然異臭がすごい、
「中国人の団体をガイド中に、美術館の中で唾を吐くお客様がいました。
注意すると、中国語で『どこで何をしようが俺の勝手だろう!』と言い返され
ました。自分勝手な振る舞いに、ほとほと手を焼いてます」
(32歳・女性・旅行代理業)
話がどんどんアサッテに飛んでいきますが、今日は習近平の野望と中国の
実像を書くつもりでした。
去年11月12日、中国・北京においてAPEC首脳会議が開催され安倍首相と
の初の首脳会談に臨んだ習近平は笑顔の安倍首相に挨拶の言葉を掛けら
れても怒った表情で横を向き、反応すらしなかった。日本の報道は習近平の
異様な態度を「安倍たたき」の一貫だとか、国内に対して自信満々の大国
指導者を演じたなどと書いていましたが、単に彼の無教養な一面を見せた
にすぎません。つまり洗面台で放尿した子どもや美術館で唾を吐いた観光
客と同じレベルなのです。学問的な教養が有っても人間学としての教養は
なにも持っていなかったということです。
最近の習近平は強大な軍事力を背景にした侵略と、平行して最近はアジア
インフラ投資銀行(AIIB)を軸に、周辺国から欧州の先進国まで従える新たな
経済圏で対抗する姿勢を見せていますが。しかし参加国は計画の壮大さに
目がくらみ、実行可能なのかどうかを問うリアリズムに欠けています。
それにしても中国実体経済があまりにも悪すぎます。元々中国が発表する
経済指標はウソのオンパレードであることが各国の政治家にもやっと分かっ
てきたようですが、それにしてもアメリカを筆頭に欧州各国の対中外交は、
中国という国の本質を何も意識しないまま続けられてきました。
アメリカは中国の夢からやっと覚めたようですが、欧州はロシアには脅威を
感じるが中国には感じていません。特に人民元を利用したいイギリスは
真っ先にAIIBに参加しました。
情報通の007のイギリスが中国の実体をあまり知らないようです。中国の
看板は外貨準備高が4兆ドルですが、実際はほとんど残っていないと言われ
ています。アメリカの報道によれば汚職幹部によって3兆8000億ドルが海外
に持ちだされたと言われています。
だからアメリカは「米国債を売るぞ」という中国からの脅しにはなにも
感じなくなっています。また別の報道によれば中国政府は海外から猛烈に
外貨を借りまくっているらしい。
それ以外にもアジア開発銀行(ADB)から毎年借りています。アジア開発銀
行から資金供与を受けているにも関わらず、AIIBを創設してアジアの盟主
なろうとは厚かましいにも程があります。
また中国政府はIMFにたいして「特別引き出し権(SDR)の構成通貨に人民元
を採用するように強く求めています。人民元をドルと並ぶ基軸通貨にしようとし
ています。現在「国際通貨」を構成しているのはドル、ユーロ、円、ポンドです。
イギリスは人民元関連金融ビジネスで儲ける算段で「ロンドンを人民元取引
の世界センターにする」と公言しています。
IMFでは今年、5年毎のSDR構成通貨の見直しが行われます。IMFに強い
影響力を持つ英・仏・独が賛成に回る公算が高いと言われています。欧州
各国は中国がSDR入りがふさわしい国だと本当に思っているのだろうか?
先進国のように、資本取引や為替相場の自由化などまったく進んでいませ
ん。最近上海株式の崩壊に対して、先進国では考えられない非常識な政策
で対応しました。中国は大手証券会社21社上場投資信託を2・4兆円を購入
させ、総合指数が4500に戻るまで保有株の売却を禁止しました。
その上、空売り禁止、新規株式公開の凍結、大量保有株主による株式売買
の半年間停止などで株価下落を阻止しています。需要と供給で成り立つ市
場経済の原則は中国では通用しません。英・仏・独はこうした禁じ手を許すの
ですか?
欧州は焦っているように見えます。アメリカや日本に対抗するために作った
EUが崩壊の危機を迎えています。現在の欧州は行き過ぎた社会福祉
政策の結果、公共支出が肥大化し、労働市場の硬直化も激しく、起業家精
神が著しく衰微しています。これらはいずれも多かれ少なかれ、欧州諸国が
第二次大戦後経験した社会民主主義の遺産だと思います。
ほとんどの国で、社会民主主義系の政党が1回は政権の座について社会福
祉のバラマキをやった。現状維持の満足感と福祉のバラまきで、ますます勤
労意欲が無くなってしまいました。なにもギリシャだけの問題ではありません。
欧州人は過去の栄光の上にあぐらをかき、未来に向けての冒険心と好奇心
を消失してしまった。結果、欧州は経済的、技術的にアメリカ、日本に大きく
遅れをとってしまった。
その焦りからか、見せかけのインチキ帝国中国の実体を知らないまま、
自国経済が豊かになればいいというエゴイズムで、野蛮な中国を自由な
民主国家の仲間に入れようとしています。
(今日はいつもより長くなってしまいました。
中国の事を書いているつもりが、知らず知らずにヨーロッパに話が移って
しまい、相変わらず支離滅裂のブログになってしまいました。)
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敵は中・朝・韓なり 7月29日(水)
「中国ガス田、軍事的脅威」日本政府は安保上の危機になる可能性がある
と捉えて増設される海洋プラットホーム16基の航空写真や地図などの公開
に踏み切りました。(産経新聞)
今回発表された一群のプラットホーム上にレーダーや水中音波探知機、弾道
ミサイル発射装置などが備われば、これまで中国大陸上からの攻撃射程には
入っていなかった沖縄、南西諸島全てがその射程内に入ることが明確である
と、櫻井よしこ氏が警告を発しています。
しかし米国務省のカービー報道官は日中の主張の違いに関して米政府として
「特定の立場を取るつもりはない」とし、日中双方が平和的かつ外交的に
解決して欲しい」強調しました。
米国が中国の国際ルール無視の野蛮な行動を「特定の立場を取るつもりは
ない」との発言は同盟国とは思われない。これでは中国は安心して戦争準
備を加速させていきます。
米国は日米安全保障条約上の防衛義務を確認している東シナ海の尖閣諸
島の主権に関しても「特定の立場を取らない」と断言しています。
米国が本気になって立ち上がるのは日本国内の米軍基地を中国軍に
よって攻撃された時だけです。だから日本は集団的自衛権を容認して今後、
常に自衛隊は米軍と一体化して行動するしか米軍は日本を助けてくれま
せん。
東シナ海ガス田が4基から16基に増えています。どう見ても日本を侵略
しようとの魂胆が見え見えです。中国が岩礁埋め立てや滑走路建設を進
める南シナ海と同様、日本は危機的な状況になっているにも関わらず、
米国は「日中双方が平和的かつ外交的に解決して欲しい」との米側の
言及には米側の危機意識が感じられません。
東シナ海のガス田開発は米国にとっても日本と同じ危機的状況だと感じさ
せなければいけない時に「米国の戦争に巻き込まれる」など低次元の議論
しかできない在日民主党は日本を壊滅させるつもりです。
米政府はこれまで、各レベルで中国に警告を発してきたが、率直に言って
オバマの対中認識は甘い。尖閣諸島での中国の陽動作戦は、日米同盟が
どの程度強固であるかを試しているのです。
米政府は日中の主張の違いに関して、「特定の立場を取るつもりはない」
として「平和的かつ外交的に解決して欲しい」との冷静かつ冷たい態度、
片や日本は自衛権を個別的と集団的に分け、前者は行使容認だが後者の
行使は憲法違反だからこれを禁ずるなどという国は日本以外世界の何処に
もない呆れた議論をしている不思議な国です。このように同盟力が脆弱だと
見れば中国は尖閣の軍事占領まで突き進みます。
昔、ダレスは「アメリカが日本国内に基地を保持しているのは、日本の自衛
権に攻撃能力の発展を許さないためだ」と言っていました。それ以来自衛隊
は専守防衛を義務付けられ、侵略に対しては、アメリカの協力を待って排除
に当たるとされてきました。
しかし今日アメリカは「中国の夢」から完全に覚めました。アメリカはこれ
まで中国に対して「中国は欧米や日本の犠牲になった貧しく弱い国である、
中国を豊かにすれば、国際社会への参加や協力を強め、西側に同調する」
と長い間中国の欺瞞工作に引っかかってきました。
日本に対しては、日本が二度と欧米中心の秩序に挑戦することのないよう、
トンデモナイ憲法を押し付け、日本の自主独立を封じ込め、そして戦後
中国よりむしろ同盟国の日本の台頭を警戒してきました。
しかしアメリカも最近やっと「中国の夢」が醒めつつあります。あの平和主
義者である臆病なオバマが中国に対して「南シナ海での岩礁埋め立てや、
軍事施設建設の中止や、サイバー攻撃でも緩和措置」を要求しましたが、
当然のごとく中国は聞く耳を持ちません。
結果、アメリカが中国への警戒を強め、対決も辞さない構えに変わりつつあ
ります。オバマ政権で中国軍事動向を調べる要職にあるピルズベリー氏は
「米国側のこれまでの対中観や対中政策が根本的に間違っていた」と断じ
ています。
このピルズベリー氏はニクソン政権から現オバマ政権まで一貫して国防総
省の対中国の動向を調べる要職にありながら、今頃自分の対中観を変える
とは、あまりにも遅すぎます。日本の幼稚な外務省とよく似ています。
日本の愚かな外務省も日本が善意で振る舞えば、中国も善意で応じてくれ
ると信じて中国政策を取ってきました。中国に巨額(約8兆円)な援助をし、
善意を示しても、何回も強烈な悪意を持って報復されてきました。それでも
懲りずに中国に気を使い配慮してきたのが日本の外務省です。
外務省はこれまで「大衆は愚かで、説明してもどうせわからない、政治家も
外交がわからないのだから、我々に任せておけばいいんだ」という奢りで、
やって来ました。
外務省は、安全保障問題で軍事力という要因が少しでも出てきたら、理由の
如何を問わず日本はそこからさっと身を引いてきました。つまり正義のため、
平和の為の力の行使でも絶対ダメだという姿勢です。
軍の力を全て否定すると、どうしても「どの国とも仲良くしなければならない」
という外交になります。仲良くするためには極力摩擦を避けます。摩擦を
避けるためには、相手の言い分に譲歩してしまい、結果国益を忘れます。
最近の例では、日本の世界遺産登録に関してインネンをつけてきた韓国の
主張に外務省は一定の配慮を示し、韓国も登録に向けて協力していくこと
で一致していたはずでしたが、見事裏切られました。
外務省側は登録できたのだから成功したと思っています。しかし強制徴用を
認めさせられた日本はまた新たなインネンのネタを提供したようなものです。
このように外務省の仕切る日本の外交活動は実は役立たずの子供の使い
以下なのです。
彼らは外交とは交渉することだと思い込んでいます。だから交渉するうちに
妥協点を探るという変な官僚的な着地点を安全第一に求めて常に過ちを
犯し、あるいは相手の術中にはまってしまいます。
日本のメディアや政治家も仲良くすることが外交だと思っています。だから
韓国との首脳会談が3年以上途切れているとか、習近平との会談が途切れ
ているとか、焦りを誘うような意味のないコメントを発しています。
中国や韓国とは交渉しないのも外交のうちなのです。益にならない時は
交渉しない。対等と国際ルールと国益を守って中国や韓国とは簡単に交渉
に入らないことが外交の基本です。
話がアサッテに飛んでしまい、日本の外交について語ってしまいましたが、
日本の政治家に国家観念が乏しく、防衛と外交が三流にとどまる胸がかき
むしられるような現状は批判してもすぎることはありません。
しかし外務省任せにしない安倍首相の外交によってやっと日本もまともに
なってきました。「日中衝突」が即「米中衝突」になるという「共通の危機意
識」をアメリカ側が持つように仕向ける事がこれからの日本の生きる道です。
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