日本永久占領0
2012/02/19 05:30[下へ]
「歴史は繰り返す」とは、よく言われる言葉だが、日本戦後史の秘密を暴いた名著『日本永久占領』(片岡哲哉、1999年、講談社プラスアルファ文庫)を読んで、その思いを新たにした。
本書は、マッカーサーとGHQのニューディーラーたちが、終戦直後の日本に仕掛けた「平和憲法」という罠によって、日本の戦後政治がこのクビキから逃れられずに、67年間1ミリも進歩していないことを、余すところなく描いている。
2009年の鳩山政権の普天間・米軍基地問題の失敗とその後の小沢叩き。2002年の北方領土問題での鈴木宗雄の失脚、1991年の湾岸戦争での自衛隊の 海外派遣問題…全く同じ問題を、戦後の政治家たちが同じように取り組み、同じように失敗していった。鳩山由紀夫に関しては、お祖父さんの鳩山一郎と全く同 じ問題に取り組み、全く同じように失敗していた!
官僚派vs職業政治家の対立から、憲法改正、日米関係、自衛隊の海外派兵、小選挙区制など、戦後政治の争点は、百年一日の如く全く進歩していない。日々の ニュースを読むよりも、歴史を振り返った方が、よっぽど未来が分かるってもんだ。だって、歴史は、特に日本の戦後政治史は、繰り返しているだけだから。
「へっ、政治なんて興味ねえよ、オレは金にしか興味ねえんだ」というあなたも、この本は読んでおいたほうがいい。だって、80年末のバブル崩壊から延々と 続く、いわゆる日本の「第二の敗戦」は、日本国憲法と関係があるのだから。日本国憲法の生い立ちが分からないと、現在の日本経済の置かれている立場も分か らない。
ただ、吉田茂や鳩山一郎、岸信介など昔の政治家たちは、今の野田とか菅のように、絶対従米ではなかったようだ。マッカーサーやダレスと丁々発止の交渉や権 謀術数を使って、何とか日本の名誉と日本人の命を守ろうと思って、最大限の努力を重ねてきた。時には、アメリカ政府を煙にまいたり、うまく利用して、国益 を最大限にしようと必死の努力していたようだ。
500ページの本書を読む時間のない人のために、かなり長いけど本書の要約を次回以降載せるので、それだけでも読んでみて下さい。目から鱗の連続で、今まで学校やテレビでウソばっかり習ってきたことが、よく分かります。
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