2016年11月19日土曜日

【日本の解き方】トランプ氏はレーガン氏の後継か 積極財政と規制緩和に共通点、安全保障に違いも (1/2ページ)

2016.11.19
米議会前でのトランプ氏=2015年9月9日、ワシントン
米議会前でのトランプ氏=2015年9月9日、ワシントン【拡大】
 トランプ次期米大統領は、政治家としての実務経験もなく、軍人にもなった経験もない、米国の歴史で初めての大統領である。

 政治家経験のない大統領としては、1953年に就任したドワイト・アイゼンハワーの例があるが、彼は軍人出身だった。

 米国の大統領は、行政府の長と、軍の最高司令官の両方を兼ねているだけに、政治家も軍人も経験のないトランプ氏の手腕が注目される。

 トランプ氏の選挙戦中の決め台詞は、「再びアメリカを偉大にする」だった。この「強いアメリカ」の演出は、レーガン元大統領を彷彿させる。

 欧州チェコのミロシュ・ゼマン大統領は「自分が米国民だったら、トランプ氏に投票する」と述べたという。

 東欧諸国は、冷戦終結やベルリンの壁崩壊を歓迎した。ソ連の崩壊を引き出し、東欧諸国の共産党支配を終わらせ、民主化を後押しした当時のレーガン大統領は人気がある。

 それが、トランプ氏が掲げる「強いアメリカ」とダブっているのだろう。東欧諸国で、トランプ氏を支持する政治家は少なくない。トランプ氏は移民阻止を主張しているが、東欧諸国で難民流入を規制したので、トランプ氏の移民政策は当然であるとさえ思っているようだ。

 レーガン元大統領は演説の名手であり、そのスピーチは多くの人を魅了した。トランプ氏のスピーチも、暴言は多いが、内容が面白いのでメディアの関心を呼んでいる。
 

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