2009年03月05日
ツカサのウィークリーマンション790億円で破産
ツカサのウィークリーマンションが破産。本日夕方に速報で入って来た大型倒産情報でした。
司建物管理有限会社が破産という文字が。
社名を見て、
「ワンワン、マールマル、ニャン×3」のツカサ?
ピントきませんが、むしろ代表川又幸彦氏と書いている
テレビのCMの人が川又さんだったと記憶にあるが
ネットで調べてみると川又三智彦ツカサグループ代表とある。
先ほど再度サイトをのぞいてみると
PDFファイルで司建物管理有限会社の破産申立について重要なお知らせ
みるとツカサ都心開発株式会社からで
司建物管理有限会社とはまったく関係ありませんと書いていました。
これは追報を見てみないと関係がはっきりしません。
会社謄本とか信用調査会社の調査書を買えばはっきりするのですが
関係ない会社で名称も似ていて同じウィークリーマンション?
住所をみると
司建物管理有限会社が品川区東五反田5-22-37
ツカサ都心開発株式会社が品川区東五反田5-22-37
あれ?
同じなのに違うって?
はっきりしない話は置いておいて
この破産は負債790億円と今年に入っての経営破綻のなかでも
かなり大きな負債総額です。
債権者が20名と少ないことから
大半が金融債務だったのではないでしょうか?
後日債権者名簿が発表されるはずです。
ストック型の不動産事業ですから借入債務が大きいのは
簡単に想像がつきますが居住型賃貸事業と比べて
キャッシュフローが不安定なのでしょうか?
破産まで至るということは普通はないと思いますが
金融債務ばかりが拡大するような事業モデルというのは
非常にリスクが高いので、金融機関の言いなりで
借入債務を拡大するということは止めていただきたい。
こう言っても
「銀行が借りてくれ借りてくれってうるさくて」
と嬉しそうに語る社長さんが多い。
資金調達をどこから行うのかだけでなく
金融債務をどの程度に抑えるかという視点をもってください。
理想論ということではなく
向かうべき目標(マイルストーン)としては
無借金にすることですから
その辺を間違ってはいけません。
事業拡大をするのに金融機関から借入という形で
資金調達するのは当たり前ではあるのですが
これは返済に見合う利益なりキャッシュフローがある
というのが前提となります。
くれぐれも経営破綻の原因が
金融債務ということのないように。
与信管理はたくさんのことを教えてくれます。
与信管理は奥が深いです。
(2009.3.14更新)
司建物管理有限会社とツカサ都心開発株式会社の関係
をその後調べたので更新しておきます。
現ツカサグループ代表の川又三智彦氏が司建物管理有限会社
の代表取締役社長だった時代にウィークリーマンション
という家具付きで短期滞在型マンションという新しい
カテゴリーを生み出し、テレビCMの影響もあり
急成長とともに管理棟数を急激に拡大していったことは
皆さんもご存知のことだと思います。
しかしバブル時代の崩壊により始まった金融機関の
総量規制の影響で資金不足となり債務超過に陥りました。
この時に倒産するかどうかの経営危機を迎えました。
結局スポンサーが見つかり、営業権と商標ごと会社を
売却しました。この売却先が驚くことに米国の金融危機
の引き金になったリーマン・ブラザースだったようです。
商標権ごと会社を売却したため川又三智彦氏は
ウィークリーマンションという名称も使うことが
できなくなったため、ツカサ都心開発株式会社では
マンスリーマンションという家具付き月極マンション
の賃貸業を開始しました。
その後はホテル経営やレンタルオフィス事業にも
乗り出しテレビCMも再開しました。
ですからホームページで発表されたように
資本関係や事業基盤はまったく関係ないというのは事実
のようです。
しかしなぜ住所が同じなの?
司建物管理有限会社の社長の苗字も川又さんと
何かしっくりいきません。
住所が同じな所をみると全く関係がなかったという
のは表向きだった疑いを持つのが自然ですが、事実は
どうなのか外部からはわかりませんね。
影響はどうなんでしょうか?
かなり大きな倒産ですので負債総額の巨額となりました。
多くは金融債務と思われます。金融機関からみると
同じ根っこから出て来た企業の不始末ですので
それなりの影響が出ることは予想しておいた方が
良さそうです。
面白い事業を考える経営者だと思いますので
今後も頑張っていただきたいですね。